遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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「おめえあれどうよっ」とかで使う「どうよ」。あいさつとかでも年齢に関わらず幅広く「最近どうよ」みたいな感じでよく使われる言い回しである。
ごく普通の共通語であろう筈だが地域によってはそのニュアンスや使いどころが異なるらしいというプチ方言の可能性がある言葉。その理由は大の大人が発する事に違和感を感じるという事が地域によってあるらしいからというもの。遠州ではむしろ大人が使う言い回しであるからして。
遠州弁的解釈では「君はあれどう思う?」つまり意見・感想を求めている言い回しとして使われているという特に何の変哲も無いものである。男女共用だが女性よりな柔らかい表現か。男言葉だったら「どうでえ」・「どうだあ」「どうだやあ」くらいであろうか。
「ほれ、どうよっ」という「どうだみたか」といった感じでも使われるところである。まあこれにしても感想を求めてることには違いのないところであるので「どうだっ」みたいな極端な勝ち誇ったというニュアンスではない。
「ほれ、どうよっ」と発して返答なしとかだと「無視かよ随分じゃん。」とかいう流れになることが多い。
単なる同調や相槌を求めてる訳ではないので「ほれ、どうよっ」で「「うん」とシンプルに応えると「うんって何よ」と問われることになる。あくまで意見感想を述べよということである。
ニュアンスとしては決して詰問調ではないのだが聞きなれない人からしてみればそういう風にとられるようだ。しかしながら表現側の意図するものは忌憚のない意見とか正直どう思うかとかいうものを期待している訳である。
意味的なものはともかくとして、その使いどころであろうか地域性があるのであろうか。
遠州でも目上に向かって発していい言葉ではない。あくまでタメか上が下への矜持を開かせんとする配慮からの言い回しである。
例外かどうかは定かではないが娘が母親とかに対して使う事も特異な例として存在するので厳密に上下関係に縛られるものではないが身内以外の相手に発する場合には大いに上下関係に縛られるものである。
共通語に訳せば「どうだい」・「どうかね」・「どうかな」とかであろうか。「どうですか」というようなものではない。ただしこれらの共通語の表現を遠州で使うと堅苦しい・距離を置いてるとかにとられやすい。意味は同じだが使いどころは異なるということである。
他の地域では「舐めた物言い」と受け取られるようであるが遠州では親密度・寛容度(何言っても許す)を示す表現として使われているものである。(もちろん無礼講ではない。)
例文1
「ねえ、これどうよっ。」
(ねえこれいいんじゃない?どう?これに決めなよ。)
「どうよっつったってこんな派手なのいつ着るよを。着るタイミングありもしん。」
(どうって。こんな派手なのいつ着るっていうの。着るような時ないでしょう。)
「ほいたらこれわあ。」
(それならこれは?)
「ん~。いいだけん値段馬鹿高じゃん。とてもじゃないが手え出んて。」
(う~ん。いいんだけどね。でも値段が凄く高いじゃない。とてもじゃないけど手が出ないよ。)
例文2
「どうよっ課長。終わったけえ?」
「おめえなあ。その口の利き方なんとかならんだか。」
「いいじゃん別に親愛の情なんだからさあ。」
「知らん衆聞いたら部下に舐められてる課長と思われちゃうじゃん。」
「心配いらんて。尊敬しちゃいんだでそう思われても間違いじゃないだで。」
「てめえ評価下げるぞ。」
「んじゃ超勤やらんでねえ。」