遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
辞書にあるくらいだからこれは共通語であるが微妙にニュアンスが異なるので記載。
辞書には「やけに」{副詞・俗語}程度がひどくて、もう我慢が出来なくなる様子。やたらに。「やたらに暑いね」
遠州弁では「妙に」というニュアンスで使われるところが異なるところである。ちなみに辞書での「やけに」の意味だと遠州弁では「やたらと」を使う事が多い。
「やけに暑いね」だとその訳は「妙に暑いね」となる。つまりいつもと違うねという意であり我慢出来ないと言ってる訳では必ずしもないのである。
ただ疑問なのは「なんだかやけに暑いね」とかいう言い方は共通語ではしないのだろうかという事。なんかしてる気がするのは気のせいか。
まあとにかく辞書の意とは異なるので遠州弁として記載しました。
要は遠州弁での「やけに」は「妙に」・「なんか」などといったレベルで決して我慢できない訳ではなく気になる程度でという意で使われているということ。「やけに」の「に」は音便化で「ん」に変化して使われることが多い。
程度でいえば
なんか(なんとなく)<やけに(妙に)<やたらと<だいぶ(相当)<えらい(大層)<がんこ(非常に)<ばか(とてつもなく)
おそらくは遠州に限らず広範囲でこういう使い方をしているのであろうが俗語扱いということで辞書には記載されていないだけだろうと推測するところです。
例文1
「奥さんおいでる?」
「あら奥さん久しぶりじゃん。元気してたあ?」
「おかげさんでなんとか息してるわ。でも今日はあれだねえやけん蒸すねえ。」
「そうだよねえ。まだ梅雨入りしてんにねえ。」
例文2
「今日はわしおごっちゃるでたんと飲みない。」
「どうしたでえやけん今日は太っ腹じゃんか。」
「そこんさあで一万円拾ったもんでやあ。」
「そりゃまずいらあ。警察届けにゃかんらあ。」