遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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辞書だと「しつこい」しか載っていないので、「ひつこい」は方言ということになるのだろうか。遠州では個人差がありどちらが多く使われるかとかいうのは判断できないが「しつこい」の使い手の方がうちの集落では多い気がする。
使うとなれば「ひつこくせまる」(執念深く迫る)などという風に使うのであるが「ひつようにせまる」の場合(必要に迫る・執拗に迫る)とどっちにもとれるのがちとめんどくさい。ま、「ひ」が「し」に訛っても同じことだが、遠州では「日傘」を「しがさ」という人はあまり聞いた事ないので「ひ」が「し」へと訛ることは多分個人的にはそうないであろうと思っている。
例文
「もうおんなし事ばっかだで飽いた。ホント馬鹿ひつこいで厭。」
(もう反復ばかりで飽きた。しつこくてもう厭になった。)
「まあそういわすとお。習うに高い金払ってんだから憶わんと損じゃん。」
(まあまあそんな事言わないで。習うためにせっかく高いお金払ってるんだから覚えないともったいないでしょ。)
「だからっつって基本ばっかさすなら部活と変わりもしんに。」
(だからといって基本ばかりやらせるなら部活と変わりないじゃないか。)
「応用ばっかじゃ上手くなりゃせんだもんで我慢しない。」
(応用ばっかりじゃ上手くはなれないんだから我慢しなさい。)
「ちっとばかの こんだで ひゃあひゃあ ゆわんとを なんしょ あんた まるきし やりもしなし ちゃっと 飛んで戻って 来ちゃあ おえん でねえ。」
方言で遊ぶには全く独自の言葉を繋げてなんのこっちゃいとちんぷんかんぷんにさせる手と、言葉そのものは共通語と同じだが意味が異なるために大きく誤解を招くのを楽しむ手と二通りあるような気がする。
冒頭の文章は前者の手合いの文章。
訳
「ほんのちょっとの間のことなんだからそんな文句言わないで。とにかく、全くやりもしないで直ぐ急いで戻って来たら駄目だからね。」
「駄目」を「許さない」にする場合には「おえん」を「ぶっさぐる」に替えればよい。
後者の手合いの文章例だと
「ばか信じれん。いっつも わざとに いれこにしてけつかるだよ。ひょんきんだらあ。」
共通語としてそのまま解釈すると
「馬鹿は信じられない。いつもわざといれこにしてけつかるんだ。笑っちゃうだろ。」
とかになるんだろうか。当然意味不明である。
実はこう言っているという訳
「もう本当に信じられない。いつもわざとあべこべに入れていきやがるんだ。随分じゃないかって思うだろ?」
「馬鹿」についてはまあイントネーションが違うので遠州人同士が勘違いすることはない。
例文音声はこちら
例えばアホという意味使いの馬鹿は共通語と同じ「ばか」だが度合いを表わす場合平坦に「ばか」もしくは「ばか」となる。
後者のパターンで言葉遊びが出来れば遠州人の方でなくとも楽しめるであろうとは思うのだが、なかなか例文が浮かんでこないのが辛いとこではある。
それと、いつか音声合成ソフト扱いこなせるようになれたら音声つけた記事に過去の記事も全部直してみたいものだが如何せん金も知識もないところも辛いところパート2である。
みてくれ・みばは共通語だし特に遠州独特の意味使いをしている訳ではないのだが、遠州弁での使い方ではどう使われているかということで。
「みてくれよをせんと」という言い方は殆どしない。
「みてくれよくしんと」・「みばよくせんと」・「みこよくしんと」これらはどう違うかというと。
「みてくれ」はとりあえずな一時的な表面上の取り繕いという印象の度合いがより強い。
「みば」は「見映え」(実質に関わりなく見た目によく見えること)と似た意味使いの場合と「見場」(見た瞬間に人に与える印象)という意味使いの場合の二通り考えられるので厳密には一概にこうだとは言い切れないのだが、「みてくれ」よりは一時的な印象は薄くなる。どちらも外見を指す場合が多い。
「みこ」は気に入られる・好感度が高いとかいった本人の内面的な資質の問題なので見た目の印象だけではない部分を指す。
例文
「あんたねえ、街出るにそんななりで行くだか?ちったあみばよくしんと恥ずかしいにい。」
(ちょっとぉ。そんな格好して街中に行くの?少しはおしゃれしてかないと恥かいちゃうよ。)
「みてくればっかよくしたってしょんないじゃん。」
(変に気張ってもしょうがないでしょ。)
「だからっつって野良仕事のまんま みたいなじゃ かんらあ。」
(だからって畑仕事してきたみたいな装いじゃあどうかと思うけど。)
「失礼こいちゃうやあ。よそいきだに一応。」
(酷いこと言うなあ。これでも一応外出着なんだけど。)
「そうけえ。いつもと変わらんくめえるけどやあ。」
(そうなの?普段と変わらないように見えるんだけど。)
「悪かったやあひんしょったくてえ。」
(根がみすぼらしいんで紛らわしくてすいませんね。)
滅茶をめっちゃ→めっさと読んで無茶をむっちゃ→むっさとでも読むようになったということなのであろうか。
発祥の地や何でどうやって広まったのかは知らないが、色々なブログを徘徊してて若い衆の中にこれは遠州弁ですよ~とか謳っていて批判する訳じゃあないんですが、個人的な意見として「そりゃ違うらあ」と思わず突っ込みをいれたついでに記事としました。
滅茶苦茶・無茶苦茶とか物凄くとかやたらととか言う意味なんだろな多分。若い衆は使っているらしいが大人衆は使わない。これは今のところ遠州弁ではなく流行の若者言葉であろう。
これが遠州弁になるには「づら・づらに」が衰退して「だら・だに」に変わったように世代交代が不可欠であろう。その為には他の地域が死語として使わなくなり、じじばばから子供まであらゆる世代が遠州だけで使い続けることが必要であろう。今の若い衆がじじばばになるためにはあと50年くらいはかかるだろうから現在では流行の言葉でしかないであろうて。
比較的広い地域に広まっている表現らしいが私ではニュアンスを含め使いどころが分からない。
例えば「物凄い」というのを遠州弁では「どすごい」・「ばかすごい」・「がんこすごい」・「もんのすごい」とか表現してる訳であるが個人差はあれど凄さの度合いがそれぞれ異なるので凄さの程度に応じて使い分けしている。では「めっさすごい」・「むっさすごい」というのはどのくらいすごいのかというのが分からないということである。
「一日3杯までだで4杯も飲んだじゃかんて。」
(一日3杯までなんだから4杯も飲んではだめだって。)
訳せば「~ではいけない」ということになる「~だじゃかん」。
「だじゃ」+「かん」ではなく「「だ」(で)+「じゃ」(は)+「かん」(いけない)。
もちろん「てはいけない」で「たじゃかん」という言い方もある。
普通だったら「飲んじゃ駄目」というのであろうが、「だ」が入るのが遠州弁らしい表現であろうか。「のんじゃかん」も普通に使われる表現だがこれだと命令度が強い感じになるので訳すと「のむんじゃないよ」とかになる。
例文
「あんた勝手にそれ飲んだじゃよかあないらあ。」
(ちょっと。勝手にそれ飲むのはどうかと思うけど。)
「勝手にって誰に断りゃいいっつうよを。」
(勝手にって、誰に断ればいいっていうの。)
「誰んのとかそういう意味じゃなくて。検査するで飲み食いしたじゃかんっつわれてんかった?」
(誰のものをとかいう意味じゃなくて、検査するから飲み食いはしないようにって言われてなかった?)
「やいやいそうゆやあそうだった。わすれかあってたやあ。」
(あ、しまったそういやあそうだった。忘れてたよ。)
「知らんにい。どんじかられても。」
(怒られても知らないよ。)
例文音声はこちら