遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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遠州弁的言い回し
「あつい」
共通語とは違うようなので
遠州弁においてはふた通りの「あつい」が使われている。(といっても意識して使ってるという風ではないのだが。)
「あ」を強く発するものと「つ」を強く発するもの
このふたつに使い分けが存在するのかというと、無意識で使ってるわけだから特に決まりというものがあるわけではないのだが、傾向として「あ」を強く発した方がより「あつい」感じを与える。
例えば
「今日は暑いねえ」
「つ」を強く発しての「あつい」であれば「堪らないよ」とかいった勢いが籠もる。
「あ」を強く発する言い方だと「耐えられないくらいに」といった勢いとなるので、そういうとこまで気温が上がることはそうそう無いので普段の場合には使われない。
「熱いで気いつけなよ」
「あ」を強く発しての「あつい」であればやけどするくらいという勢いが籠もる。
「つ」を強く発しての「あつい」であれば持つ時には注意してねくらいの熱さといった感じとなる。
あくまで傾向である。
ただし、どんな時でも「あ」を強く言った方がより「あつい」かというとそうでもなく、実際熱いものに触れたりして「あつい!」と悲鳴を上げる際には「つ」を強く発するものである。
遠州弁的言い回し
遠州弁は「だ」音がかまびすしく、それが癇に障る人もあろうやとて。
共通語を遠州弁に変えるというよりも
遠州弁を共通語に変えるにはどうすりゃいいだあという事を勘繰ってみる。
「だ」音が頻繁な理由として考えられるのは「だもんで」・「だ」・「だで」とかいった言い回しによるものであろうか。
まず見苦しいと言われかねない「だもんで」の連呼。これが無意識に出るのが始末に負えないという。
「だもんで」→「なもので」ということである訳で、ということは「だ」を「な」にという意識を持てばよいのではなかろうかと。
「買いに行くのか?」は遠州弁だと「買い行くだ?」となるのだが、じゃあ手始めに「だ」を「な」に変えて「買い行くな?」とすれば少しは印象が変わるかな。「な」以外では「か」でも可か。
「だで」は大雑把にいうと「なので」と「だから」という二種類の意味を持つものであり、これについては「なで」とする訳にはいかないから「なので」か「だから」を使う事を心掛けるしかないだろうかな。
「だら」・「だに」については、「だ」は共通語の「だ」であって方言なのは「ら」・「に」の方であり「だら」→「だろ」・だに」→「だよ」とするものである。
まあ、こんな感じで「だ」を「な」にする努力をすれば少しは共通語っぽくなるかも。
逆に言えば遠州弁の根幹は「だ」に有りといえなくもない。
遠州弁的言い回し
「どかん」
土管ではない。
「どかん」だけで使われるものではなく
「どかんとする」もしくは「どかんとくる」という風に使われるものである。
「どかん」を共通語に置き換えるとするならば
「もわっ」・「ぶわっ」
とか辺りとなろうか。
例えば夏に路上駐車してた車に乗り込む際にうわっとくる熱気で
「もわっとする」というのを遠州弁では「どかんとする」と言うものである。
熱気に対してのみ使われるもので
「太鼓の音がどかんとする」とかいう言い方は無い。「太鼓の音がどかんとくる」となれば共通語の副詞の「どかん」の方で遠州弁の「どかん」とは別物となる。
で、「どかん」とはなんぞやとなると
ややこしく言えば、「熱気の衝撃波」とかいったところになろうか。まあ、「熱風」でもいいのだが、実際使いからすると砂漠での熱風とかにおいて「砂漠の風はどかんとくる」とは普通言わず、夏の車の中とか温室に入る時とかいった温度差の激しいとこに入った際に使われるものである。
「ビニールハウス入ったらどかんとした」という使い方で
「冷蔵庫に頭突っ込んだら冷気がどかんときた」とかいうのは無く「熱気」以外では使わない。「爆風」とかに対しても使われるものではない。
「どかん」はおそらく擬音語からきてるものなんだろうなと邪推するものである。
ちなみに遠州人はこれは共通語の俗語的なものであって全国どこでも通じる(使われてる)表現だと思っている。
遠州弁的言い回し
あまり使わないかなという言い回しを挙げてみる。(まあ地域にもよるが)
「~しよる」
「聞きよる」とか「やりよる」・「言いよる」
とかいった言い方は遠州弁っぽくはない。もちろん使わないというものではないし、地域によってはそうでもないとこもあろう。うちらんとこの遠州弁ではというものである。
「この寒いのにようやりよる。」
この場合だと普段使いでは感嘆であれば「この寒いにようやるわあ。」という言い方が日常的。非好意的ということであれば「やりくさる」か。
「あいつは他人の話しをちゃんと聞きよるで好いよ。」
この場合だと「あいつぁ他人ん話しいちゃんと聞くで好いだよ。」とかになろうか。
「~しよる」という言い方は上から目線と感じるもので、自分が上になった事なぞ無いから使えずにきたということもあるのかもしれないが。
まあいずれにせよ言う側にしてみれば「感心」というニュアンスを込めてるのであろうが、言われる側にしてみれば言われて「褒められちったあ」とか喜ぶ感じにはあまりならないところではある。
この他に先にも少し触れたが、「~しやがる」とかいう好意的に思っていないという意味合いで使われることもある。こちらの方は日常でよくではないが使われてるという感じはする。
「無茶しよる」はよく使ってそう。
「あいつは他人の話しをちゃんと聞きよらんで困る。」
この場合だと「あいつぅ他人ん話しちゃんと聞きゃあせんもんでばか困る。」とかになろうか。「聞きやがらん」という言い方もあるな。
なので遠州で「「しよる」を使うと褒めてる(感心されてる)とは思われないで、しやがってという風に思われてると解釈されやすいということになるやもしれないところ。
遠州弁的言い回し
「だあれ」
遠州弁というようなものではないだろうが、よく使われるので記載。
「そうゆうもんだあれ」という使い方の「だあれ」は遠州弁か?(まあそんなことはなく全国的なものだろうが。)
この場合「だあれ」は「なのさ」と訳せ、「であれ」の変と勘繰れなくもない、が、意味使いは違うのでこの勘繰りに説得力は無い。
「当然見てくだあれ」だと
訳せば「当然見ていくに決まってるさ」とかいったものになる。この場合の「だあれ」は「当然」という意味を表わしていて「当然」を繰り返すことによって強調してると勘繰れる。
「強気」を表わしてるといえるし、身も蓋もない言い方をすれば「理屈とかをこねたり迫力(勢い)で押したりして正当化を図り相手を納得させようとしている」といえなくもない。
例文
「なんかこの廊下えごえごしててばかぼっこそうだやあ。」
「あっちゃん先行きない。」
「やだよを。なんで自分先よを。」
「あっちゃんの方が軽いだもんで なんかあっても軽くで済むだであっちゃん行くだあれ」
「だあれ」の他にも「さあれ」という言い方があり、使いどころはほぼ同じ。ニュアンスは異なる。
「さあれ」の方が強要っぽさが増す感じになる。
これはまた別の記事とする。