遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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「来つら」(来たろう)・「燃えつら」(燃えてるであろう)・「あっつら」(あったろう)。
分かりやすく訳すとなれば「たろ」・「~だろう」・「であろう」という事になるか。厳密には「~た(つ)ろう(らむ)」とかになるのかな。
古い言い回しでこういう使い手は稀少となりつつある。「づら」と似通っていてなおかつほぼ同じ時期に使われていた言い回しなのかもしれない事から、元は同じ言葉でその派生したものが「づら」だったのかその逆か。あくまで想像だけど。
「つら」は動詞につくが「づら」はなんにでもつくというのが違いか。それと憶測ではあるが現在進行してる事に対してのみ「つら」が使われるという決まりがあるのかもしれない。
「あったづら」だと「あっただろう」で「あっつら」は「あったろう」。「あっつだら」とかは当然無い。
推測の「あるづら」(あるだろう)はあるが「あるつら」(あるろう)は無い。
例文
「いくら待ってもこんだで、はあ先やっちゃうかあ。」
(いくら待っても来ないんだから、もう先にやっちゃおうよ。)
「ちょい待ちい。今車の音したで着いつら。」
(ちょっと待ちなよ。今外で車の音がしたから着いたろう。)
「そうけえ。聞こえんかったけど。・・・・ってこんじゃん。」
(そう?聞こえなかったけどなあ。・・・って来ないじゃないか。)
「あれえ聞き違いかやあ。」
(おかしいなあ聞き違いなのかなあ。)
「願望過ぎて幻聴聞こえただらあ。」
(願望が強すぎて幻聴でも聞こえたんだろ。)
例文音声はこちら
女性の性器を指す。
「つんびいしてえ」で「Hしたい」と「性行為」を意味する使い方もされる。
九州地方の「ぼぼ」と同じか。
遠州固有かどうかは知らないが全国的ではないであろうな。
性に興味を持ち始めた野郎が口走るという期間限定使用みたいなもので
女性はもちろん成人男性が発することはまずない。
非常に下衆な印象を与える言葉である。
なんでこう言うのかを勘繰るに
手持ちの辞書および古語辞典には載っていないのだが
ネットの辞書に
つび(玉門)陰門の古名 女性性器の外陰部
というのがあった。
これに遠州弁っぽく強調で使われる「ん」と語尾を伸ばす「い」が付いて
「つび」が「つんびい」になったと勘繰られる。
(あくまで個人の推測なのであしからず。)
昔話として、中坊の時分には
「to be or not to be」
を
「つんびい、オラもっとつんびい」
とか馬鹿こいてた(もしくは妄想してた)が密かに流行ってたりしてたかな。
流石に高校入っても言うような奴はいなかったかな。
「もうほんとにこの子わあいやだやあ」
ちょっとあんたはなにやってるの、困った子ねーホホホ。程度の軽い感じで済むけど。
「もをこの子はほんとつらいやあ」
となると絶望感も追加されて、これで目も合わせんと言われて涙流されたりしたら、最終通告言われたようなもの。周りの衆らも声を掛けようが無い状態になる。
「それいわれるとつらいやあ」(それを言われると何も反論できない)
どちらかと言うと、おっかさ言葉で野郎はあんまし使わんくて言われる側だけど、最大級の絶望感をあらわす言葉だから男のやせ我慢で言わんのだけかもしんない。
野郎だと「もうほんと参った」程度であるが、ある種のヘルプ機能が付いているので、そういわれたら、「どうしたでえ?」と周りの衆らは助け舟を出そうとしてくれることには一応なっているので、これで足りてはいるのではあるが。
「つらいやあ」と言わず聞かずの人生を送れるのが幸せに生きるということであろう。