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遠州弁の箱

遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります

ほっぽなげる

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ほっぽなげる

放り投げると言う意味。軽度の遠州弁だと「ほっぽりなげる」。ただし広範囲の地域で使われている表現で遠州独特ではない。

「ほっぽる」は以前記事にもしたが「放る」という意味。

「ほうらかす」・「ほかしなげる」も「放り投げる」という意味で、この使い分けについては「ほっぽる」という表現の方が「ほうる」よりぞんざいに聞こえるので雑の度合いの違いであろうか。「ほかす」は打ち捨てるというイメージが強くなる。ただし放り投げる自体丁寧な扱いではないので五十歩百歩ではあるが。

「ほうる」だと上や遠くにに放り投げるイメージで「ほっぽる」だと下や近くに投げ出すイメージが湧く。それに「投げる」がつくと慌ててとかいやんなってみたいななにがしかの感情がこもる感じになるような気がする。

直接的な物を投げる行為以外にも仕事とか作業とかを放り投げるとかいう場合には「ほうらかす」ではなく「ほっぽりなげる」を使うことが多い。この場合同じ意味で「うっちゃる」・「うっちゃらかす」というのがある。

強度の遠州弁の場合は「ほっぽなげる」・「ほっぽらかす」・「ほっぽかす」と表現する。ただし「らかす」・「かす」は放るというより放置というニュアンスが強くなることがる。

合ってるかどうか自信が無いが、名古屋的だと「ほっぽらす」がらしい感じになる。遠州ではほとんどこの表現は使われない。

例文

「あんたあ仕事ほっぽなげてどこ行ってたよを。」

  (あんた仕事そっちのけでどこ行ってたのよ。)

「なんか表どんちゃんしてたもんで見い行っただよを。」

  (なにやら表が賑やかしいもんだから何事かと思って。)

「なにやってんだか。」

  (なにしてんだか。)

「それがわからんだよを。人ん一杯でよを見えんくてやあ。なんしょ音だけなんかどんちゃんやってた。」

  (それがさ。人が一杯でよく見えなくてねわかんないんだ。とにかく音だけは賑やかだった。)

「そんなねえ仕事うっちゃってまで見いいって何ん楽しいよを。」

  (あのねえ仕事放り投げてまで見に行って何が楽しいの?)

「だで、見ちゃいんだで分からんだよを。」

  (だから見えなかったから何楽しんでるのか分からないんだ。)

例文音声はこちら

こういう仕事しろよと言ってる人と行った出来事を説明しようとやっきになってる人との噛み合わない会話は第三者としては面白く聞き入ってしまって結構楽しい。

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