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遠州弁の箱

遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります

「まい」と「まいか」の使い分け

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「まい」と「まいか」の使い分け

「やめる」を例にすると

「はあ じき ばんげしたん なるで ここんさあで やめまい。」

  (もうじき日が暮れるからここいら辺でやめにしよう。)

「そうだの やめまいか。」

  (そうだね、やめにしようか。)

と、言った風にやめよう→分かったという決断→同意という流れとして「まい」→「まいか」が使われる。では最初に「まいか」を使うとどうなるか。

「はあ じき ばんげしたん なるで ここんさあで やめまいか。」

  (もうじき日が暮れるからここいら辺でやめにしないか。)

「そうだの やめまい。」

  (そうだね、やめにしよう。)

と、言った風に同意を求める→承諾するという流れになる。

共に「まいか」を使うと

「略 やめまいか。」

  (略 やめにしないか。)

「そうだの やめまいか。」

  (そうだね やめにしたいね。)

同意を求める→同調するという流れになる。

やめると言い切ってはいないので「どっちなんだはっきしせよやあ」(続けるのかやめるのかはっきりしろ)とつっこみいれたくなる感じのお互いどうしようと迷ってるうじうじとした感じ、もしくはなし崩し的にやめるみたいな感じになる。

逆にどちらも「まい」を使うと、決定→賛同といった趣きとなり、体育会系のような「やめよう」・「その通りだやめよう」みたいなきっぱり感が湧く。

立場が対等でない場合、目上に「やめまいか」というのは馴れなれし過ぎるので「やめるかあ」とかを使うことになる。「まい」に関しては個人差はあるが使ってもムッとはされない事が多い。

目上はどちらを使ってもとんじゃかない。しかしながら「まいか」を連発すると決断力のない人の声をやけに気にする奴と思われがちになる。

強引にまとめると

「まい」は決意・「まいか」は伺いというニュアンスになる。

ちなみに古語辞典で「まい」は載っていないが「まいか」は「婉曲に希望し、勧誘する意を表わす」として載っている。意味はその通りなので想像ではあるが、「まいか」が本来あってそれの強調形として「強く希望し誘導する」みたいな使い方で「まい」が発生したんじゃないのかなと。勝手な想像ですけどね。

ちなみのちなみで古語辞典に載っている「まい」(打消しの推量を表わす)と遠州弁の「まい」はその意味が全く異なる。

この系統では他に「まいや」(しようじゃないか)と煽る・提案するみたいな表現とか「まいに」(現在うまく説明できない)とかもあるのだが「まいか」にニュアンスが近くて説明するにこんがらがってくるのでまた別の機会があれば。

後、同じ意味使いである「ざあ」・「ざあや」については本家はしぞーか弁らしいのでそちらを勉強してから述べることにします。

例文音声はこちら


ちなみに遠州人というか自分が受ける感覚でいうと、「ざあ」って「さあ」(いざ)って感じみたいに受け取れるのでなんか直ぐやれみたいな印象を受ける。なので「まい・まいか」の方が緩やかで「ざあ・ざあや」だと早急にというイメージを持っている。合ってるかどうかは定かではないけれど。

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