遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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「まるさら」と「みなさら」どちらも丸ごと・全部とかいう意味であるが使いどころが違うからこそ二つの言葉が存在するのであろう。
「まるさら」は「全部・原型のまま」とかいったニュアンスであるが「みなさら」だと「全て・根こそぎ」といったイメージが湧く。
近い言い回しには「まるきし」と「みなきし」というのもある。
共通語にすると「まるきり」・「みなきり」であろうか。
単なる言葉の説明になってしまったので、元に話を戻して
「まるさら」は必要なものをすべてという事であり、
「みなさら」は必要・不必要は後で選別するからとりあえずそこのあるものをすべてという勢いがある。
つまり畑に植わってあるものを持って来いという場合極端なことをいえば、
「畑行ってまるさら採って来て」となれば栽培されてるものをすべて収穫して来いということになり、
「畑行ってみなさら採って来て」となれば雑草だろうがなんだろうが生えてるもの片っ端から抜いて持って来いということになる。(さすがに土まで取って来るような超ボケは考えられないが)
まあ現実にはにんじんなり大根なりの対象を言うからこういう「みなさら」でのボケは生じないが。
辞書をひくと
「まる」部分に分けない全体。
「みな」全部のものが。残らず。
という違いがある。その他には辞書に「まるごと」は載ってるが「みなごと」は載っていない。
遠州弁においては「さら」を付けての「みなさら」という言葉が存在する。
例文
「そこんさあのお盆の上にある○○まるさら持ってきてやあ。」
(そこにあるお盆の上に載ってる○○をまるごと持ってきて頂戴。)
「はいどうぞ。」
「あんたお盆さら持ってきて人の話し聞いてんだか。」
(お盆ごと持ってきちゃって。人の話しちゃんと聞いてた?)
「○○がなんだか分からんもんでなんしょみなさら持ってきただよ。持ってるで欲しいもん取ってやあ。」
(○○ってのがなんなのか分からないからとにかく全部持ってきたのっ。持っているから必要なものを取ってよ。)