遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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ぺちゃくちゃしゃべる・無駄口をたたくとかいう意味。しょうもない事を話していやがるという好くは思っていないニュアンスを含む。したがって自身の言い様を「くっちゃべる」とは普通言わない。
似たような表現で「をたこく」というのもあり、こちらは「ぺちゃくちゃ」という意はなく「無駄口」・「ほら話」という意で使われている。
例文
「やあなにょうしょーもないこんさっきからくっちゃべってるだあ。仕事しろやあ。」
(おい何どうでもいい事さっきから話してるんだ。ちゃんと仕事をしろよ。)
「いいじゃん別にい。手え止まってる訳じゃないだで。仕事してるらあ。」
(いいじゃないの別に。手は動いてるんだから。仕事してるでしょうに。)
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効率だけを考えれば無言の行を行いながらの方が確かに正解ではある。しかし働いていて楽しいと思える環境はイレギュラーの対応や逆境に強い場合が多い。
使い方は二通り。
「犬に餌くれろ。」(犬に餌あげなさい。)
「これくれろ。」(これちょうだい。)厳密には(これよこせ)。
「あげる」と「頂戴」というあげる方と受け取る方との両方の使い方がある。方言かどうかは定かではない。
ただし「頂戴」の意味の「くれろ」は横柄な表現の部類になるので、一般的には「これくりょう・ちょうだいやあ・くんない」などが使われることが多い。
例文
「やあおっかさ。これくれろ。」
(ねえおばちゃん。これくれ。)
「あんたぁなんちゅう物言いしくさるよお。ホント怒れるやあ。ガキじゃあるまいし。」
「いいじゃんかあ別にい。他人行儀なこん ゆうよりか ええらあ。ちったあ気い使えってか?」
「そうだよを。そうしてくれろ。」
「そうしてくれろ」(そうして頂戴)という使い方は存在するがあまり使ってはいない。
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漢字で書くと「畔」となる。田んぼの畦道という「あぜ」と言う意味が共通の語。辞書等では田と田の境・あぜ、とかいう意味になっている。
遠州ではそういう意味からは飛躍して田んぼだけでなく隅っことかはじっこ・かどっこなどと言う意味で使われている。
「道のはじっこ歩きなさいよ」を遠州弁にすると「道のくろ歩けやあ」となる。
「たんすの角につまづいてなんか怒れる」だと「たんすのくろけっからかいてやっきりこくやあ」となる。
余談だが、「畔柳さん」を「くろやなぎさん」と読める人は意外といない。完璧に話し言葉であって書き言葉では「くろ」という表現はしないからだろうかな。
例文
「あんたあ、まめに掃除してる?」
「してるよ。」
「うそこいちゃかんて。にしちゃあほれえ見てみっせえ、くろの方埃浮いてるらあ。」
「しょんないじゃん、掃除機届かんだもんで。」
「届かんだじゃないってアンタ。埃吸うの体に良くないだで、ホントちゃんとしんとかんて。」
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くるからねと言う意味。効能としては取り急ぎといった印象を与える。男女共用。
「ちゃっと行って帰ってくっでね。」(直ぐ行って戻ってくるからね。)
ちなみに
「ちゃっと持ってくでね。」
だと「直ぐ持って行くからね。」と言うことになる。
「ちゃっと持ってくっでね。」
だと「直ぐ持ってくるからね。」となる。
「買ってくでねえ。」(買っていくからね。)
「買ってくっでねえ。」(買ってくるからね。)
例文
「あれえ。醤油切らいてるじゃん。ちゃっと買ってくっでえ鍋の火い見といてやあ。」
「火い止めてからいきゃいいじゃん。」
「あんた暇してるだでいいじゃん。頼むにい。」
「焦がいても知らんでねえ。」
「ほいたらおかず無しんなるだけでえ。ええだけ?」
「・・・いってらっさい。」
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支離滅裂な様を表わす。共通語だと「くちゃくちゃ・わやくちゃ」になるのであろうか。「くちゃくちゃ」よりも滅裂度が高い。
「くっちゃくちゃ」という言い方もあり意味的にはほぼ同じであろうか。
「はあもうくっちゃんくっちゃんでえ。」
(もう支離滅裂だよ。)
「ぐっちゃんぐっちゃん」だとドロドロ感が含まれることになる。
「ぱっぱらぱあ」という似たようなものもあるが、「ぱっぱらぱあ」はもうお手上げという感じでまだ「くっちゃんくっちゃん」の方が状況はマシといった滅裂度という気がする。
例文
「様子めえきたけど。どうなってるだや。」
「はあもうくっちゃんくっちゃんでえ。」
「なにしたよお。」
「知らんわあ。どこんどうのっつうレベルじゃねえわ。」
「ぱっぱらぱあんなっちゃう前になんとかしんとかんのっ。」
「そこまでじゃないだけえが、なんしょ考え直さんとかんかな。」
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