遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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くそ寒いの変形。「くっちゃぶう」という言い方もあり。
これが方言かどうか非常に疑わしい俗語表現であるが、遠州内なら結構通じるので一応記載。
くそをつけるくらいだから寒さに癪が触る勢いの表現である。
似たような表現で「くっちゃべる」(雑談してる)とかがあるがこれが「くそしゃべる」の変形(同系)とかかどうかは疑問ではある。
例文
「う~今朝あ馬鹿くっちゃぶいやあ。」
(う~今朝はスゲエくそ寒いなあ。)
「ホントだの。きんのう結構ぬくとかっただにねえ。」
(そうだね。昨日が結構暖かかったのにねえ。)
「こんなだと遊びい行くにもしんどいやあ。」
(これだけ寒いと遊びに出るのもしんどいよお。)
「とかこいてきちんと来てるじゃんかあ。」
(そう言ってちゃんと来てるじゃないか。)
「まあの。で、どこ行かす?」
(まあね。それでどこ行こうか。)
例文音声はこちら
くださいと言う意味。あまり使う表現ではないのでどこかしらの方言が混ざってきているやもしれぬ言葉の怖れあり。どこの方言なんだろう。でもたまあにでも使ってるから記載。
「そうしてください」を「そうしてつかあさい」というようなもので
「これください」を「これくんさい」と言う風に使う。
ただし馴れ馴れしいと言うか厚かましくなるニュアンスになるので「ください」=「くんさい」かどうかは幾分怪しい。あくまで意味が同じであるだけのことであろうか。
どちらかといえば「くれないかい・ちょうだい」と言う感じの方が近いか。いやさ、もっとふざけてると思われるな言われた方は。
例文
「じゃあわしん先い行くでえ。」
(それじゃあ私は先に行くから。)
「うん。そうしてくんさい。」
(うん、そうしてくらはい。)
「おんしゃ後からくるだら?」
(君は後から来るんだろ。)
「行けたら行くわあ。」
(行けたら行くね。)
「てんめえ、ぶっさぐる。」
(お前なあ殴るぞ。)
例文音声はこちら
沢山(たくさん)と言う意味。直訳すると「腐るくらいに」。
腐らせてしまうほど沢山在るからと言っている。
普通は持ってても使い切れないから分けてあげるよとかいう表現での使い道である。
「くさるけにあるけどくれたらん」(沢山あるけどあげないよ)
ともなればケチの度を越えたしみったれという事になる。
「くさるけにあるけどあんたにゃあくれん」(たくさんあるけど貴方にはあげない)
となれば厭味みたいなもんであんたは嫌いだという誇張した表現になる。
例文
「あんたんとこの庭の柿ずいぶん生ってるねえ。」
「くさるけにあるでよかったらもってってやあ。」
「いやあ悪いよお。そんなつもりで言ったじゃないだにい。」
「ホントうちじゃ余らすだけだけ。もってってくれると有難いだよお。」
例文音声はこちら
「そうしてください」を遠州弁的表現で言うと
「そうしてくりょ」(そうしてくれ)
「そうしてくんりょ」(そうして欲しい)
「そうしてくりょう」(そうしてくれよ)
「そうしちくりい」(そうしてっ)
とかのニュアンス分けして表現することが出来る。「しちくりい」についてはおふざけ言葉なので方言と呼べる範疇かどうか疑わしいが一応使ってるので記載。
他にも「つかあさい」・「やあ」とかも使う。一番丁寧?な部類に属するのは
「そうしてくれると嬉しいだけどやあ」・「~助かるだけどやあ」
などがつくあたりとかであろうか。
例文
「腹ん減ったでなんか作っちくりい。」
「自分で湯う沸かいてカップラーメン喰やいいじゃん。」
「んなこといわんとお。作ってくんりょ。」
「今日はなんもせんって決めただもん。」
「そういわすとお。作ってやあ。」
例文音声はこちら
糞も味噌も混ぜこぜということであり、共通語では二通りの意味使いがあって、価値のある物とない物を区別なく扱うという意味使いと、相手をひどくやりこめる様子というのがあるらしい。共通語では主に「珠玉混合」みたいな意味合いで前者が使われるのだろうか。
しかしながら遠州ではごちゃ混ぜとかいう場合には「いっしょくたあ」という表現を使うので、遠州弁における「くそみそ」は、けちょんけちょん・散々・ぼろくそとかいう意味に普通は解釈される。
「くそみそにするなやあ」だと共通語だと「一緒にするなよ」とかになるのだろうか。個人差はもちろんあるが遠州弁では「酷い扱いするなよ」という意味になる。
「くそみそにやられた」は「けちょんけちょんにやられた」と言う意味であるがこれは共通語でもそうであろうか。遠州弁はこういう使い方が殆どということである。
例文
「どうだった面接わあ。」
(どうだった?面接の具合は。)
「はあくそみそでえ。」
(もうぼろくそだよ。)
「なんでえなにがよを。」
(なんだよ上手くいかなかったのか。)
「舞い上がっちゃってなにしてきたか記憶すらない。」
(舞い上がっちゃって何をしてきたのか記憶が飛んでる。)
「なんも覚えちゃいんだか?」
(なにも覚えていないのかい。)
「帰りしなに顔みてたらぶすくれとったで、はあ観念したわ。」
(帰り際に顔色伺ったら仏頂面してたからもう駄目だ。)
「何ゆっただかいねえ。」
(何言ったんだろうねえ。)
「こっちん知りたいわあ。」
(こっちが知りたいよ。)
例文音声はこちら