遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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消すという意味。「や」が間に入っただけのことであるが、京都の「~しやす」のように柔らかくはならない。
例文
「忘れもんないよね。ほんじゃいかまい。」
(忘れ物はないよね。じゃあ行こうか。)
「ほい、あんた。二階の電気けやいた?」
(ちょっと待って。二階の蛍光灯消した?)
「けやいたと思うけど、一応見てみすかねえ。」
(消したと思うけど、一応見てくるね。)
「そうしたほうがいいにぃ。なんしょ電気代もばかんならんし火事んなったららんごかないだで。」
(そうした方がいいよ。なにしろ電気代も馬鹿にならないし火事にでもなったらたまったもんじゃないからね。)
例文音声はこちら
訳すとなると「しやがる」が適当か。
当然ぞんざいな言い回しということになる。怒った上での発言かというとそうでもなくびっくりという状況においても使われる。
とは言え遠州独特という訳でもなく。まあ遠州でもよく使われるということで記載。もちろん仲間内身内の中で使われる表現であり、知らない人に向かって発すれば喧嘩売ってるととられても致し方ないものである。
共通語・「お前なあ、こんなとこで普通おならするか?」
男言葉・「やあおんしゃあ、なにょうこんなトコで、ヘップリこいてけつかるだ。」
女言葉・「もーなにやってるよー、信じれん、こんなとこで普通しんら。」
例文音声はこちら
「おんしゃあ」(お前)は、浜北方面の言葉のような気がする。就職してから覚えた言葉だと思う。
「なにょう」は、「なにょうこくだ」(なにを言うか)。「何」と言う意味であるが「なにこくだ」(なに言うか)よりも柔らかめになるので、「何を」と表記した方が分かりはいい。
「けつかる」は~しくさる・~しやがる・~しとんねんと同系か?共通語で「何やってるんだ」だと、「なにしてけつかる」となる。ただしあまりふだん使う言い回しではなく、「へっぷりこいてけつかるだ」は「屁ーこくだ」若しくは「屁ーこいとるだ」の方が最近は普段使いとなっている。
女言葉の「信じれん」は「アンビリーバボー・うそでしょ」的な物言いであるが家族友人に使う言葉で、彼氏等の気を使う人に対しては使用することはない。ちなみに「信じれん」は男も使うので女性専用言葉ではない。
そして女性は「へっぷり」とはまず言うことはない。
「けっからかす」(蹴っ飛ばす)・「けっからかしゃあ」(蹴れば)
効能としてはただ「蹴る」というよりも「勢いよく」というニュアンスが加味されるところにある。
例文 バイクのエンジンが掛からないでキックしまくってる人とそこを通り掛かった知り合いとの会話。二人とも整備は素人。押し掛けは嫌い。セル無しのバイク。
「どうしたでぇ。」
(どうした?)
「いやの、さっきからキックしとるだけど全然エンジン掛からんだよ。」
(いやあ、さっきからキックしてるんだけど全然エンジンが掛からないんだ。)
「そんなもんけっからかしゃあ掛かるらぁ。かしょお。」
(そんなもの蹴っ飛ばせば掛かるんじゃないの?代わりにやろうか。)
「やっ、馬鹿野郎蹴ったらぶっさぐるぞ。けっからかしゃあ直るっていつん時代だぁ。」
(おい、バカたれ蹴ったら怒るぞ!蹴れば直るなんていつの時代だよ。)
「そんななあ、けっからかいたぐらいで壊れるくらいやごいならこけた時どうせるだぁ。」
(そんなねえ、蹴ったくらいで壊れるようなボロいなら転んだら大変じゃないか。)
「そういう問題じゃありもしんに。永く乗るだで大事にせるの。」
(そういう問題じゃないの、永く乗りたいから大事にしたいの。)
「バッテリー死んじゃいん?」
(バッテリーが駄目なんじゃないの?)
「死んでたってキックなら直だもん、関係ない。」
(キックなら直接プラグに電気がいくから、バッテリーは関係ない。)
「ヒューズとんでやせん?」
(ヒューズとんでない?)
「ウィンカーつくもん。」
(ウィンカーは点くよ。)
「じゃやっぱ必死こいてキックせるだの。ま、がんばりない。」
(それじゃあ頑張ってキック始動するしかないね。それじゃ頑張ってね。)
例文音声はこちら
オートバイのことを「ポンポン」と呼ぶ世代はもう殆どいない。私の周辺では、大・中型バイクは単車、50ccのスクーターは原チャリ、50cc~90ccのバイクは原付、最近出始めた大型スクーターはまだ名が無くおっきいスクーターと呼ばれている。若かりし頃の時代はカワサキに乗る事は変人扱いされて、「カワサキは部品注文しても1ヶ月は平気でかかる。」というデマすら流れていて、ホンダ・ヤマハ・スズキのいずれかを選択しないと非市民扱いされた。当時、ヤマハは古くなると雨に弱く(電気系)スズキは当たり外れがあるのとすぐ錆びるとかの理由で優等生なホンダに乗る奴が多かったが、私は偏屈だった(今も)ので、雨の日にキックすると暴発して皆の注目を浴びたヤマハか、新車なのにセルオンリー車のエンジンが掛かりにくくて修理に出したらセルの部品が焼けていたとか錆び取り剤がしょっちゅう目に入って維持が大変なスズキばかりで、ホンダには一度も乗っていない。昔の話なので今はそう言うことはないのでお間違いなく。
使い方は
「今日なんで来たの?」「単車で来た。」
「荷物は?」「大丈夫、原チャリに篭ついてるで。」
自転車の呼び名である。他には、「ちゃり」・「ちゃんりい」などがある。
勿論若者言葉なので、じじばばはあまり使わず、普通に「じてんしゃ」という。
愛知・岐阜あたりでは、「けった」・「けったマシーン」と呼ぶそうだが、遠州弁は語尾が流れたほうが快感なので、「けったー」と伸ばす。「どってえ」は、速く走ろうなんて気持ちがさらさら無く、「どたんこどたんこ」又は「どたどた」と、けだるそうにペダルを漕いでる様子から、ちんたらふらふら自転車に乗る奴が使うことが多い。「けったあ」は大概どこの集落でも通じるが、「どってえ」は一部の集落でしか使われておらず、遠州人同士でも通じない場合がある。「ちゃり」は多分東から流れてきた言葉だと思う。なんかちょっと都会的な感じがするのは気のせいか?
「どってえ」のいわれは諸説あろうがうちの集落では、ちゃりんこ→どてりんこ→どってえと変化したと聞き及ぶ。ちゃりんこ→ちゃりという別れ方も存在した。「どってえ」はヤンキーっぽい連中ががに股大また開きでちんたらペダル漕いでふらふらしながら走る連中が主にそう呼んでいた。
きれい・きれいにと言う意味であるが、美しいと言う意味の綺麗ではなく、整頓されてる・汚れていないとかの綺麗をさす。
当然ではあろうが「結構いい」の略されたものではない。
「あれえ、野郎の独り暮らしだでこぎたなくしてるかと思やあ、けっこくしてるじゃん。」
(おやあ、男の独り暮らしだから散らかし放題にしてるのかと思いきや、結構きれいにしてるじゃないの。)
「この車中古にしちゃあけっこいじゃん。」
(この車中古の割にはピカピカじゃない。)
「晴れの舞台だでけっこくしんとね。」
(晴れの舞台だから綺麗に飾らないとね。)
人に向けると、基は良くないみたいに思われてるんだと解釈されるので衣装とかアクセサリーなどに使うのが無難。人に対して使うときには
「けっこい手え汚いちゃかんで手袋しな。」
(きれいな手が汚れないように手袋しなよ。)
というようなきれいか汚れるかというような意味で使うのが普通。
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「あんたの顔けっこくない。」などとは決して使わぬように(使って使えないことはないけど)。こういう場合は「あんた顔汚れてるにい」が妥当であろう。