遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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見えん(見えない)と言う意味。
見えたは「めえた」。見たを「めた」とは言わない。見えなくてもは「めえすとも・めえんでも」。見なくてもは「みんでも」が普通であるが「めんでも」とも言う人もいる。
「目えよをめえん。」
(目が良く見えない。)
「あのビルのまっと後ろの奥の方にめえるらあ。」
(あのビルのもっと後ろの置くの方に見えるでしょ。)
さすがに「めえめえん。」(目がみえん)は言いにくいのであいさに「よを」(よく)・「はあ」(もう)とかが入る。入らない場合は、「目え見えん」などと言う。
例文
「わしそれ目がちょんだでようめえん。」
(自分その字眼が悪いから良く見えない。)
「眼鏡すりゃあええじゃん。はあ若かあないだで。」
(眼鏡かければいいじゃないか。もう若くないんだから。)
「老眼鏡って勇気いるだにい。」
(老眼鏡かけるのって勇気がいるんだよ。)
「傍目気にせる柄じゃありもしんに。なにこいてるよう。」
(周りの目を気にする柄じゃないだろうに。なにいってんだか。)
「まあええよ。ちっとばかめえんでもなんとかなるでえ。」
(まあいいさ。少しくらい見えなくてもなんとかなるから。)
「ほんとにけえ。」
(疑わしいなあ。)
例文音声はこちら
みみずのこと。めんめえという言い方もある。
例文1
「たんと釣るにゃあ餌ん何食うでえ。いそめけ?めんめえけ?」
(沢山釣るには餌は何がいいの?いそめ?それともみみず?)
「食いつきゃなんでもええらあ。」
(食うならなんでもいいんじゃないの?)
「んなええ頃加減で釣れるだかやあ。」
(そんないい加減なあ。そんなんで釣れるの?)
「釣れるってえ。嘘だと思うなら試しいやってみいって。」
例文2
「生ゴミうっちゃらんでなんかの箱でめめずがんこ住まわしといたとこに入れときゃええ肥やしんなるって聞いたにい。」
(生ゴミは捨てないで何かの容器にミミズを住まわしておいて、その中に生ゴミ入れればいい肥料ができるって話しを聞いたよ。)
「あ~聞いたこんあるわあ。なんてったっけか、めめずコンポジット?」
「めめずコンポストだっつうに!」
例文音声はこちら
面倒くさいと言う意味であるが、これが方言かと言うと疑問は残る。地域性が限定されてるかと言うとこれも疑問が残る。だが標準語では決して無いし共通語と言い張れもしないので一応記載。より変化して「めんどい」という表現もあるにはある。
面倒と言う表現に凄くを付加した場合、遠州弁では「馬鹿」と「ど」が頻繁に使われるが、「ど」を使う場合「どめんどう」・「どめんどくさい」とかで「どめんどっちい」と言う使い方は殆どしない。「馬鹿めんどっちい」が一般的である。他には「がんこ」・「くそ」が使われることもある。
例文
「腹減ったあ。めしでけた?」
(ああお腹空いた。ごはん出来た?)
「まだにきまってるらあ。そうせかいちゃかん。」
(まだに決まってるでしょ。そうせかさないでよ。)
「なんでこんな時間食うよお。」
(なんでこんな時間かかるんだい。)
「あれえ、けっこうめんどっちいだにい。ただ煮込みゃええっつうもんじゃないだで。灰汁とったりなんかして下準備とかが手間んかかるだあれ。」
(あのねえ知らないの?結構面倒なんだよ。ただ煮込めばいいってもんじゃないんだから。灰汁とったりとか色々と下準備に手間がかかるの。)
「喰えりゃなんでもええで、早くしてくれやあ。」
(食べれればなんでもいいんだから早くして。)
「なにゆうよお。不味けりゃ残す癖して。」
(よく言うよ。不味いと残す癖に。)
例文音声はこちら
見栄見えと書くと見栄が見え隠れしててえげつないと読める。
だけど見栄と見得は見えの借字だそうな。
きちんと書きなさいといわれたら見え見えになるのかな。けどなんか味気ない。
そんな「みえみえ」遠州弁だと「めえめえ」と言う人が結構多い。
例文
「やるこんこすいだよ。ホントみこ良くしたくて魂胆馬鹿めえめえだでやらしい。」
(やることが狡いんだよ。本当に心象良く見られたいって魂胆みえみえでえげつない。)
「そんなこんいわすとお。仲良くしてやんない。」
(そんなこと言わないで仲良くしてあげなよ。)
「わしにゃあ横柄だでやなこってえ。」
(俺には態度が横柄だから御免だね。)
「人見て態度変えるとかあ確かにあるけどやあ。」
(人を見て態度を変えるところは確かにあるけどね。)
例文音声はこちら
「見っけ」。共通語だと「みっけ」だが遠州弁だと「めっけ」になる。事が多い。決して遠州独特ではなく西日本の表現としては普通であろうと思われ、東と西のちゃんぽんというか西の果てでもあり東の果てでもあるという境が入り混じった方言ではなかろうかと。「見っけ」だと子供の言葉みたいに思われるかもしれないが、幼児言葉ではなく老若男女に関わらずに使われるので「見っけ」というより「見つけ」と書いたほうが正しいのかもしれない。
「みっけ」だけに限らず、「見」を「め」と発音することが多いので
「見える」は「めえる」・「見えない」は「めえん」・「見えた」は「めえた」となる。
例文
A「めっからんようにしんと。ばれたらどんじかられるにい。」
(見つからないようにしないと。でないとばれたら物凄く叱られちゃう。)
B「わあってるでええって。心配性だなあやあおんめえ。だんれも言わにゃあばれやへんて。」
(分かってるって。心配性だなあ。誰も言わなければばれたりなんかしないよ。)
C「そんななあええで。それよか肝心なんはめっかっただか?」
(そんなことはいいから。それより肝心なものは見つかったのか。)
B「まんだ。めっけれん。」
(まだ見つからない。)
A「はよしんと。ホントばれるにい。」
B「くらぼったくなってきただで、よおめえんくなってきた。懐中電灯かなんか持っちゃいん?」
(薄暗くなってきたからよく見えなくなってきた。懐中電灯かなにか持ってないかなあ。)
C「ねえの。」
(ないね。)
A「めえんだったらめっからんちにやんぴこいてちゃっと帰らまい。」
(見えないんだったら見つからないうちに止めにして直ぐ帰ろうよ。)
B「いんや。めっけるまで帰れすけえ。」
(いいや。見つけるまで手ぶらじゃ帰れない。)
例文音声はこちら