遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
クレームの要因として多い理由が「接客態度が気に入らない」。そういう理由で何様だお前と思えるようなクレームをつける輩が多いらしい。
物の言い方だと、関東辺り(全国的にか)では語尾に「~なんでえ」とか「~ですからあ」とかがつき、尚且つ語尾が上がると聞いてるほうは大抵ムッとくるらしい。
そう考えると、遠州弁は基本語尾が上がる特徴がある。しかも「だもんでえ」・「じゃん」も使う。関東圏で遠州弁駆使するとあいつの態度はなんだと必然的に突き上げを食らうと言うことである。親愛の情ととるか馴れ馴れしいととるか喧嘩売ってるととるかでエライ違いはあるがそこのところが関西弁のような全国公認の方言として通用しないところなのであろう。
確かに基本遠州弁はため言葉なので、年下のガキに遠州弁丸出しでしゃべくりまくられるとムッとする時がある。同じ遠州人でさえそう思える時があるのだから他所の衆らには尚更なのであろう。
そういう風に遠州人自身もいらっとさせるらしいという自覚はあるので、同じ遠州人同士でも他人行儀の関係では遠州弁は使わないようにしている。
だもんでえ(なので)他の地域の人が遠州弁耳にすることは普通はない筈。もちろんイントネーションとかは直らないけど少なくとも本人は共通語を話してるつもりではいる。筈。少なくとも私もそう心掛けているつもりだが何故か書き言葉にすら遠州弁が乗り移っているらしく、時々私の書き込みは他の読み手の方にいらっとさせるらしい。自覚がない分始末に終えないのだが言い回しというか文法が違うのであろうか。どうも意図が確実に伝わってないらしい。ま、私個人の資質の問題でもあるんでしょうけど。
ということはともかくとして、遠州弁覚えて得することの利はかように少ないのではあるが、昔ながらの表現がまだ生きている旧式な日本語という側面も若干はあり、暇つぶしにはなると思われる。繰り返すが遠州弁憶えると異性にモテるとか云う効能は全く無いし、関西弁みたく空気が和む訳でもないし廣島弁ほどかっこいい(勇壮という)訳でもなし、古文に強くなれるかと云うとそれほど古くも無いのであくまでも暇つぶしにしか過ぎない。
「ぎゃーつく言われる」 激しく注意される状態の場合が多い。
「ひゃあひゃあ言われる」 感情的にきつく言われる状態の場合が多い。
「ぎゃんぎゃん言われる」 ぎゃーつくとひゃあひゃあが入り混じった状態の場合が多い。
「ねちねち言われる」 重箱の隅をつつくようにねちっこく言われる状態の場合が多い。
「とやかく言われる」 いちいち意見を言われる状態の場合が多い。
「ぐずぐず言われる」 納得してない奴があわよくば的な時に言われる状態が多い。
「うだうだ言われる」 やり方が納得してないような時に言われる状態の場合が多い。
「なんしょ言われる」 なにやっても言われる状態。
「ぶつくさ言われる」 愚痴を言われてる状態。
「じくじく言われる」 小声で聞こえるか聞こえないかの大きさで愚痴を言われる状態の場合が多い。
「ぶちぶち言われる」 露骨に厭味を言われてる状態の場合が多い。
「きゃんきゃん言われる」 小型犬の泣き声のような五月蝿さで言われる状態。
「馬鹿言われる」 凄く言われる状態。
「えらい言われる」 同上。
「がんこ言われる」 量を多く(膨らませて)言われる状態。「がんこな言われよう・ずいぶんな言われよう」という言い方もある。
「えらく言われる」 同上。
「きっちし言われる」 はっきりと言われる。
「あとで説教」 ひとまず落ち着いたらきつく言う。
「だあだあに言われる」 これでもかといくらい際限なく言われる。
「ばかばか言われる」 同上。
「こらしょと言われる」 ほぼ同上。
「ちくっと言われる」 蜂の一刺しっぽく言われる状態の場合が多い。
「ちいと言われる」 少し(ちょっと)言われる。
「なあなあに言われる」 馴れ合い(どうでもよく)で言われる。
「をたこかれる」 冗談言われる。
「けちょんけちょんに言われた」 立つ瀬が無いくらい言われる状態。
「ふんぞりかあって言われた」 エラそうな態度で言われた。
「とんじゃかなしに言われる」 お構い無しに言われる。
「白目剥いて言われる」 怒って(三白眼で)言われる状態。
「ちゃっと言われた」 直ぐ言われた。
「やいのやいの言われる」 せっつかされて(口うるさく)言われる状態。
「見もせんと言われる」 見もしないで言われる。
「ここぞとばかりに言われる」 チャンス到来と言わんばかりに言われる。
「あじゃあじゃ言ってた」意味(理解)不明なこと言ってた
他にも色々とあろうが思い出したらその都度書き足していくということで。
語尾に付く言葉。軽い命令形のニュアンスだそうな。遠州弁だと意味は違うが「だら・だに・だもんで」みたいなものか。遠州でも湖西地域で使われているらしくサイトによっては特異な遠州弁として紹介されているところもあった。
しかしながらそれなりに自分長く息してるが使ってる人に出会った記憶が全く無かった。
でもついに「食べりん」(食べなよ)という人に出くわした。その人は豊橋の人だった。実際聞くと異様さは感じられなかったが、これはおそらく時代劇とかで聞き覚えのある「食べりんさい」・「食べさりんしゃった」とかいう言い方に近いからなんだろうなと思えなくもない。でもやっぱ自分は使わないわ。
自分なりの結論。こりゃ三河弁だら。立地的に豊橋と湖西は地続きだもんで人の行き来で入ってきただらあ。遠州弁たあ呼べんにい。
訳すと、自論なれど「りん」なる言葉三河弁の可能性高くしてこれ遠州弁というにあたわず。
ちなみに遠州弁で「食べなよ」は「食いない」・「食わんだけえ」とかを使う。
「りん」の使い方知らないので例文は書けませんのであしからず。
「すこんく」一矢報いることなく完敗・得点を競うゲームとかで一点も取れず負ける様。
辞書ではそう書いてあった。英語だそうな。なんだ方言とかじゃないんだと。しかも使い方間違ってたし。
浜松はオートレース・競艇それにパチンコとお上が公認の勝負事に勤しめる場所には恵まれているところである。そういうとこでその日の収支がえらくマイナスな時に「今日はすこんくでえ」とかいう使い方を大人がしていたような記憶がある。
私の親は理想の反面教師でしてまさに「すこんく人生」一直線だった。なので私は上記の賭け事にはああはなりたくないと誓い無事手を染めることなく生きてこれた。
話が脱線したが、「すこんく」という言葉は共通語の「おけら」に近い響きだと認識していたのだが共通語の意味はそういう使い方じゃなかったんだあとつい最近気づいた。まあ大した違いがあった訳じゃないけど。とにかく途中で勝とうが何しようが最終レースが終わってみれば財布が空っけつのことを「すこんく」だと。でも全部負け(全敗)のことだったんだなあと。
まあ死語に近い印象はあり、昔の大人が使ってただけで今もこの言葉が使われているのかはそういう場に出入りしていないので不明。
「どうせ売りゃせんだらあ」(どうせ売らないんだろ)
「どうせ売りゃせんらあ」(どうせ売らないだろう)
「だ」は共通語でもある、事柄を肯定出来ると認める判断を表わす言葉。これが入ると入らないでは大きくニュアンスが異なる。
「だら・だに・だもんで・ほい・ほれ・やあ」が遠州弁の特徴と言われているが
正確には、「だ+らあ・だ+にい・だ+もんで」であろう
なので「だ・らあ・にい・もんで・ほい・ほれ・やあ」と呼称する方があってるのかもしれないという私見を持っている。
で、話しを戻すが、「だら」は確信で「らあ」は予測というニュアンスであろう。共通語にすると「だろう」と「じゃないの」といった違いだらあ。
ただし「違いだらあ」(違いだろう)を「違いらあ」(違いじゃないの)とは言わないのでこの説明は不十分ではある。ちなみにこういう場合は「違いじゃないのけ」と言うことが多い。
例文
「こんだの日曜行かす?」
(今度の日曜行こうか。)
「いいねえ。行かまい。」
(いいねえ。行こう。)
「あいつぁ行くかいねえ。誘ってみすかな。」
(あいつは行くかなあ。誘ってみようかな。)
「あいつぁ行きゃせんだらあ。」
(あいつは行かないんじゃないの?)
「なんで?」
「おっかさ怖いもん行きゃせんよきっと。」
(奥さん怖いから行かないよきっと。)
「そうゆやあそうだなあ。」
「だらあ。だで行きゃせんらあ。ゆわんでいいって。」
(だろ?だからどうせ行かないと思うよ。言わなくてもいいよ。)