遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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直訳すれば誰がそんなことを言ってるのか教えてくれ。意味的にはその発言には不同意であって納得いかないから根拠を示せというニュアンス。具体的な氏名を述べよと言う場合もあるが法律で決まってるとかといった明確なものを示せというニュアンスの方が強い場合が多い。
そう言われて明快な返答が出来ない場合、いい加減なこと言うなとなじられるケースが多い。
もちろん上記のような使い方ばかりではないが多いのは確かであろう。
また、言った相手が存在していた場合、そういわれて馬鹿正直に誰から言われたと答えたりすると、後で名前出された人とかから口が軽いと陰口叩かれる事も起こり得るので言われた方は対処が難しい場合が多い。
因みに単純に誰から聞いたの?と聞く時は「誰から聞いたよー」と言う使い方をする。この場合不同意も同意もなくただ知りたいだけというニュアンスとなり険悪な雰囲気にはならない。
例文
「そかあ入っちゃかんだにい。」
(そこは立ち入り禁止だよ。)
「しいらんやあ。だれんゆったよをそんなことお。どこにも書いちゃありもしんに。」
(聞いてないよ。誰がそんなこといってるの?どこにも書かれてないじゃないか。)
「誰だっていいじゃん。なんしょあんたのせるこんおかしいだで。」
(誰だっていいじゃないか。とにかくあんたがやってる事はおかしいって。)
「失礼こいちゃうやあ。あんたなんかにちゃちゃ入れられる筋合いないだでねえ。」
(失礼しちゃうわあ。あんたなんかに邪魔される理由なんかないわ。)
「さっきいからそをゆってるじゃんかあ。なにいってるよお。」
(さっきからそう言ってるじゃないの。なに聞いてるんだ。)
「じゃん」は神奈川発祥の言葉として定着しつつあり、特に説明は要らないのだろうが、「じゃんかあ」・「じゃんねえ」・「じゃあん」・「じゃんらあ」とかは三河・遠州近辺でしか使わないらしい。
脱線するが、上記の文章を別の言い方にすると
「さっきいからゆってるらあ?なにょこいとるだあ。」
いちゃもんをつけるなと言っている。共通語だと聞いてとんちんかんなこと言ってるということで聞き方を咎める表現のところを遠州では誤った解釈で言う内容を咎めるという違いがある。
これの語気を強める表現は「あんたなに聞いてたよお」となることが多く、ここでようやくなに聞いていたのかと問うことになる。
整理すると、第一段階は聞いたことは理解してるだろうけど表現としておかしかないか。第二段階で聞いたことすら理解してないんじゃないかと分かれているということ。
それと、「そおゆってるじゃん」だと語気が荒いと受け取られかねなく、「さっきいから」を付けることによって語気を和らげる効能があるように感じられる。
題では「そお」と表記したが「そを」・「そう」と発してるかもしれない。
例文
「えーと、そうするとさいにゃこの道まっつぐいきゃあええだね?」
(そうするとこの道を真っ直ぐ行けばいいんだね。)
「ずうっとさっきいからそをゆってるじゃんかあ。なに聞いてたでえホント呆けただか。」
(ずっとさっきからそう言ってるだろうに。なに聞いてたんだよ?物忘れがひどくなったのか?)
「ひどい物言いだやあ。違っちゃかんと思って確認しただけじゃん。」
(随分な言い様だなあ。間違えちゃいけないと思って確認しただけだろうに。)
「きんのうから何回聞きゃあ気い済むだ。」
(昨日から何回同じ事聞けば気が済むんだ?)
例文音声はこちら
お先に失礼するねと言う意味。仕事終わって帰る時の挨拶とかである。雰囲気的に関西方面っぽい言葉である。なので「おさきい」だと遠州弁ということではないのだろうが「ね」とかがつくと遠州弁っぽくなるので記載。
パターンとしては
「おさきいね」
「はいね、お疲れねえ」
「ほいじゃねえ」
という流れがスムーズである。
例文
「ほいじゃ、おさきいね。」
(それじゃあお先に失礼するね。)
「なんでえはあ帰るだけ?」
(なんだいもう帰るのかい?)
「なによを帰っちゃかんだけ?」
(え~?帰っちゃダメなの?)
「かんこたあないけどまあちっといない。」
(ダメなことはないけどもう少しいなよ。)
「いやいやあ。用んないならちゃっと帰るでえ。」
(御免こうむる。用件がないのならとっとと帰るわ。)
例文音声はこちら
気の利かない人だことと言う意味。人を省略して「きいきかんやあ」という言い方も多い。「気の利かない」のと「気が利かない」のとではその意味するところは違うのであるが、遠州弁での「きいきかん」は「気づいてるけどしない」のか「気づかなくてしない」のどちらなのかというと無頓着で気づかないという方ではなかろうか。
しかしながら基本的には例文での訳のような咎める意味が目的で使われるのであまり深い意味を持たない表現の場合が多いのは確かである。つまり「きいきかん」は売り言葉であるのだがそのこと自体に目くじらを立てると余計話しがこじれるので事柄に対して反応することが重要であろうか。
例文
「ホントきいきかんやあアンタ。客ん来ただで茶あくらい出すら普通。」
(ちょっとあんた。お客さんが来たんだから普通お茶くらい出すでしょ。)
「なにゆってるよー。ちゃっと帰って欲しいもんで茶あ出さんじゃん。そんくらい気づきない。きいきかんひとだやあ。」
(なに言ってるのよ。直ぐ帰って貰いたいからお茶出さないの。それくらい気づきなさいよ。まったくもー。)
「どっちがよー。みこよくしとかんと後で困るのあんただにい。」
(こっちのセリフでしょう。覚えよくしておかないと後になって困るのはあなたでしょ。)
「やなもんはやなの。ほうきもたてときゃあ良かったやあ。」
(厭なものは厭なの。箒も立てておけば良かったかな。)
注、昔は歓迎せざるる来客があるとお内儀はほうきを立てて物言わぬブーイングの意を表わしたそうな。客に見えるようにあからさまにしたのか裏で黒魔術が如き念を込めたのかは定かではない。
例文音声はこちら
意味的には特に説明するところはないのだが、よく使われる表現なので記載。
訳すと「そんな細かい(どうでもいい)事なんか憶えてないよ」
より強めの表現だと
「そんだだもんいちいちおぼえてすかあ」・「んなもんいちいちおぼえてるかあ」
とかがある。「そんなもん」を「んなもん」と略す場合もあり、そういう場合イントネーションが変わるが意味は同じ。要は憶えてないなあというニュアンスである。
別な表現で「そんな細かい(どうでもいい)事憶えてないといけないの?」という場合は
「そんなもんわざわざおぼえてにゃかんだけえ?」
となる。この場合には「いちいち」でも「わざわざ」でも構わないのであるが、「そんなもんわざわざおぼえてちゃいんにい」という表現はあまり聞いたことがない。
「わざわざおぼえる馬鹿どこにいるよー」
も大体同じような意味で使われるが、これだと憶える必要がないだろうという開き直り的なニュアンスが強めになる。
例文
「きんのうの晩なに喰った?」
(昨晩は何食べた?)
「そんなもんいちいちおぼえちゃいんにい。なんでえ。」
(そんなのいちいち憶えてないよ。それがなにか?)
「いやね、ボケの始まりはこいうとこから分かるだってやっ。」
(いやね、ボケの始まりはこういう所から分かるんだってさ。)
「なに喰ったかなんてわざわざ憶える馬鹿どこにいるよー。昔っからおぼえちゃいんわ。」
(なに食べたかなんて憶えておこうなんて普通思わないだろう。若い時分から憶えてなんかいないよ。)
「つーこたあがんこ前からボケてたっつうこんだいね。」
(ということは随分と前からボケが始まってたってことだね。)
「いってくれるじゃんかあ。自分わあ?」
(言ってくれるじゃないか。そういう自分はどうなのよ。)
「心配すんな当然思いだせんのっ。だで仲間でえ。」
(心配しないで俺も当然思い出せないよ。だから同じだね。)
「なんかむかつくだけど。」
「気のせい気のせい。」