遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
「言ってあげようか」という意味。
「ゆったらあ」だと「言ってやる」となる。
「言う」に限らず、例えば「やる」でも「やったらかあ」・「持つ」だと「もったらかあ」という使い方をする。
これと同じ使い方では「ゆっちゃるにい」。関西風だと「ゆうちゃるでえ」とかであろうか。
例文
「おんしゃ よを ゆいえん なら わしん ゆったらっかあ。」
(君が言いにくいのだったら私が言ってあげようか。)
「いや。いい。遠慮しとく。」
「なんでぇ。遠慮しんだっていいだにい。わしとんじゃかないにい。ゆったらあ。」
(どうして?遠慮しなくたって私は気にしないよ。言ってあげる。)
「だでじゃん。無頓着にゆわれたじゃ余計こんがらがるわあ。」
(だからだろ。無神経に言われたんじゃあ余計にこんがらがるだろ。)
「随分なことゆうやあ。それじゃわしまるで無神経みたいじゃん。」
(ひどい事いうなあ。それじゃあまるでオレが無神経みたいじゃないか。)
「違うだ?」
(そうじゃないのか?)
例文音声はこちら
共通語にすると「何時頃に?」(なんじごろに?)。ニュアンスで訳すと「いつの話しだよ」みたいな感じか。共通語のニュアンスだと「なんじっころっ?」という言い方になる。
語尾が流れるのと、「っ」があいさ(間)にはさがる(挟まる)のが遠州弁の特徴でそれを両方兼ね備えてる言い方である。言い方のポイントとしては疑いの目を向けてる感じで「ホントかよう」みたいな胡散臭そうに言うのが味噌。ただし疑っている訳では必ずしもなく単純に「教えてくれ」という表現である。
例文
「明日遅れんように来てよを。」
(頼むから明日遅れないで来てよ。)
「8時だっけか。」
(8時だったっけ。)
「遅れんらあ。大丈夫だらあ。」
(遅れないでしょうねえ。大丈夫でしょうねえ。)
「今日早くにちゃっと寝るで大丈夫な筈。」
(今日は早く寝るから大丈夫だと思う。)
「寝えるって なんじっころぉ。」
(寝るって、何時頃に寝るつもり?)
「1時かな。」
「いつもわあ。」
(普段は?)
「3時か4時っころかな。」
「ほんじゃ寝んと きない。そん方絶対だで。」
(それなら寝ないでそのまま来なよ。その方が絶対だから。)
「死ぬわっ。」
「死んでも来るだあれ。」
(死んだとしても来るのが大事なの!)
直訳すれば「言わなくてもいいものを」。ニュアンスで訳せば「余計な事言いやがって」。
「言う」だけでなく「やる」・「する」などなど色々につく。
「にい」のアクセントは特別で普通の「そうだにい」とかのとは違う。
例文
「なんでAがここにいるよを。」
(どうしてAがここに来てるんだ?)
「○○が誘っとったみたいだにい。」
(○○の奴が誘ったみたいだよ。)
「あんにゃろを。ゆわんでもいいだにい。ホントしょんねえなあやあ。」
(あいつぅ。余計な事言いやがって。ホントにもう。)
「なんでえなんか都合悪いだけえ。」
(どうして?なんか都合悪いの?)
「どうもこうもあらすかあ。Aのおっかさに今日がきんちょの誕生日祝うだで、ちゃっとかやいてよって念押されてただよを。おっかさ自分がゆっても聞きゃへんで頼むって。」
(どうもこうもないよ。Aの女房に今日は子供の誕生日でお祝いするんだから旦那早めに帰宅させてよって頼まれてたんだ。奥さん自分が頼んでも聞いてくれないからって。)
「○○それ知らんかっただらあ。」
(あいつはそのこと知らなかったんだろうなあ。)
「んなわきゃあらすかあ。一緒に居た時頼まれただで。知らん訳ないじゃん。」
(そんなことないよ。頼まれた時一緒に居て聞いてたんだから知らない訳ないだろ。)
「忘れただらあなあ。」
(忘れたんだろうなあ。)
「それか聞いちゃいんかっただか。あんにゃろ。意味も無く頷いてけつかりゃがったな。」
(もしくは聞いていなかったか。あの野郎意味も無く相槌打ってやがったな。)
「どっちゃみっちゃはあ酒入ったでAみたいな飲兵衛に今からゆっても止まらんな。」
(どっちみちもう酒が入ったからAのような飲兵衛に今言っても止まらないな。)
「余計なこんしくさってはあ知らんわ。」
(余計な事しやがって。もう俺は関与しない。)
「そうは言うけれどあなたねえ」という意味。基本女性言葉。
軽くたしなめる程度の反論の場合に使われる。
「あなたはそういうけれど」とかいう風なモロ反論口調の場合には
「あんたあなにゆってるよを」
とかいった言い方になる。
男言葉で「そんだけどあんた」と同じニュアンスの表現は
「いやあ」・「つうてもなあ」・「ほんでもやあ」とかであろうか。
例文
「どうでえ。今だったら買やあ減税だもんで安いにい。それに付属品もつけるでねえ。」
(どうですか今お買い求めになると減税ですのでお安いですし付属品もサービスで付けますから。)
「そんだけどあんた。わし車の免許もっちゃいんもん。」
(そう言われても私車の免許持ってないから。)
「ご亭主は乗らんだ?」
(ご主人はお乗りになられるでしょう?)
「免許停止とかではあ懲りたっっつってたで。」
(免停とかでもう懲り懲りだって言ってた。)
「ほんじゃああんたなにせいここ来たよを。」
(それじゃあなにしにお越しになられたんですか?)
「涼みい。」
(涼みに。)
「内緒にしてよ」・「誰にも言わないでよ」・「言いふらさないでよ」とかいう意味。言うなと言ってるが内心こいつ言うだろうなという気持ちでいることが多い。絶対言うなというのであれば「ゆっちゃかんでねえ」辺りになるであろうか。
基本男女兼用の表現。
「にい」を抜くと命令口調になる。
「にい」を「て」に替えて「ゆっちゃかんて」となると「言わないものだって」とかいう諭すニュアンスになる。
「にい」を「ら」に替えて「ゆっちゃかんら」となると「言っては駄目だろう」とかいう憶測ニュアンスになる。
同じ口止めの際に使われる「ゆわんでよ」との違いは、時と場合にも依るが「ゆっちゃかんにい」の方が言うなという意識が強めになることが多い。ただし懇願といった要素も増えるので「頼むから」みたいな意味合いが増す。
「ゆわんでよ」と言ったのに喋られたら「ゆっただにい」(言ったのにい)と返すことが多く。
「ゆっちゃかんにい」と言ったのに喋られたら「あんだけゆっただにい」(あんなに頼んだのに)となることが多い。
つまり「あんだけ」というのは言うなと念を押した回数の問題ではなく意識を強く示したのにということを指す。
強めの命令口調であれば「ゆうなやあ」・「ゆったらただじゃおかんでねえ」とかになる。まあ命令というより威嚇に近いが。
例文
「やいやい失敗こいちゃってえ。」
(参ったなあ失敗しちゃったあ。)
「随分じゃん。まかしょっつうもんでやらいただにい。」
(なんだよもう。任せろって大口叩くもんで任せたのにい。)
「まあたまにゃああるでえ人間だもんで。」
(まあなんだ、人間なんだから間違えることもあるさ。)
「こんなこんならあいつに頼みゃよかったやあ。」
(こんなことならあいつに頼めばよかったなあ。)
「やあ。あいつにゃゆっちゃかんにい。馬鹿にされるで。」
(おいおい。馬鹿にされちゃうからあいつには言わないでくれよ。)
「どうせすかなあ。」
(どうしようかなぁ。)
例文音声はこちら