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遠州弁の箱

遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります

おおど

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おおど

地域によっては「庭・土間・庭先」と訳されているところもあるが、うちの集落では「おおど」は土間の事を指した。まあ庭があるほど裕福な家並群ではなかったせいであろうが。したがって以下は遠州弁と言っても非常に限られた集落での使い方を述べているのかもしれない。なのでほぼいつも以上に私見(感想)ということでご了承願いたい。

始めから住居のみとして建てられる家には土足の脱ぎ履き出来るスペースしかないのであろうが。自宅で商売も兼ねてとなるとそれなりの土間敷きの空間が家の前に広がっていたものである。

土間の用途はもちろん商売屋が商品陳列するお店のスペース。例えで言うと駄菓子屋のお菓子置いてあるところが土間敷き八百屋さん魚屋さんの店先もそうか。又は搬入する荷の置かれた場所。本来はそういう用途であったろうが私がガキの頃には商売は廃業して、けったあ(自転車)・ポンポン(オートバイ)・乳母車とかの置き場と化していた家とかが多かった。コンクリートで固めているところもあればそうでないとこもあった。赤土なのに「おうど」(黄土)とはこれ如何にと子供心に思ったりもしたっけ。

農村部の家とかにある炊事場とか藁編んだりするような作業場を「おおど」というかは定かではない。家の中であるが「にわ」とも呼んでいたらしいのでもしかしたらそうなのかもしれない。というか本来そこを指すんだろうなきっと。

うちの集落は外の庭を「おおど」とは言わず庭は「にわ」であった。別の言い方をすれば屋敷内の下の地べた(コンクリート敷きを含む)を「おおど」屋外の自分の敷地を「にわ」と言うといった分け方ではなかったかと。

「おおど」を漢字で書くとなんだろね。辞書にある「大戸」(商店などの表口の大きな引き戸)から来ているとしたら繋がりはありそう。「大きい土間」が略されて「大土」(おおど)となったとも想像できる。

先にもちょっと書いたけど「黄土」というのでは私の記憶では殆ど赤土のような色していてあれが黄色には見えなかったから無理がありそうな気がする。

語呂が近いからと言って「大吐」でないことだけは確かである。

このおおどはぺったん(メンコ)をするに非常にやりよい場所であった。まずコンクリートがざらざらしてなくほどよく滑る。家の中なので雨が降っても影響が少ない。風の影響を受けない。音が通るのでその音で反則したかどうか判断できる。

白墨使ってお絵かきも出来たが水で流さないといけなくなるので迷惑がられた。

例文

「やあ。雨ん降ってきたで丸かき止めてぺったんにしまい。」

「いいよ。ほいじゃ一旦家戻って持ってくるわ。どこに集合?」

「ひろちゃのとこでやるかあ。」

「うち今日日曜だでおやじのポンポン置いてあるで場所取れんよを。」

「ひろちゃのとこしかおおどある家ないじゃん。なんとかならんけえ。」

「聞いてみる。」

「じゃ、いちおお ひろちゃん家集合な。」

「やっぱ駄目だったらどうする?」

「そんときゃそんとき考えまい。」

音声はこちら

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