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遠州弁の箱

遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります

やんぶいた

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やんぶいた

こういう言い方をするのは遠州だけなのかは分からないが

「やんぶいた」

さて、どういう状況をさしているか。

共通語にしたらなんと言えばいいのだろうとちと悩む表現である。

「やんぶく」で「破く」であり

「やぶいた」で「破いた」となるので

「やんぶいた」だって「破いた」でいいじゃないかと言えなくもないのであるが

破く様というか精神状態とかが単に「破いた」ではそのニュアンスが表わされていないと思える。

使い方の例を挙げると

赤ちゃんが大事な書類を喜々として破いてる様をみて

「あっ、も~。やんぶいちゃ駄目だって。よこしなさい。」

この場合なんて事してくれるんだと思ってるが、赤ん坊なので怒る訳にもいかない。という様。ここで「破いちゃ駄目だって」という言い方をすると叱ってる勢いが主になる。

共通語に直すとなると

「あっ、もう。やってくれるじゃない。駄目でしょ貸しなさい。」

とかになろうか。怒るに怒れない叱るに叱れないという勢いが「やんぶいちゃ」にある。

大切な書類がどこにいったか知らないかと訊かれ

「あ~さっきやんぶいて捨てちゃったよを。」

この場合は故意ではないと言ってる。「破いて捨てた」だと意思が働いていると聞こえる。つまり故意ではなく過失だと訴えてる。もしくは無意識。

大事な書類を破いてしまって

「やっべえ。やんぶいちゃったよう。どうしっか。」

この場合でも故意ではなく過失だと訴えている勢いが増す。しかも気付かない間にという「破いてしまった」というものである。

とにかく「和らげよう」という意思が「やんぶいた」という言い方にあることは確かであろうか。

こうした使い方以外には大袈裟に膨らます勢いで使われることもある。

「ちょっと破いただけじゃん。そんなひゃあひゃあゆわんでやあ。」

「このやんぶき方のどこがちょっとでえ。」

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