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遠州弁の箱

遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります

「さす」と「す」の使い分け

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「さす」と「す」の使い分け

「あいつに頼ますと思っただけどおりゃあせん。」

  (あいつに頼もうと思ったんだけどいないんだ。)

「あいつに頼まさすとしてただけどいんでやんめこいた。」

  (あいつに頼むつもりでいたけどいないから止めにした。)

結局は意味的に対して違いがないのであるが

「す」は「する」の詰まった言い方で

「さす」は「頼まさんとす」という古い言い方の省略されたものと考えられる。決して「盆爺や。御振り防御(ガード)。なんたら・ドス・サントスどす。」とか云う中南米から伝来した言葉ではない。

したがって強引ではあるが、「頼ます」は「頼みとする」。「頼まさす」だと「頼みと願い欲する」(頼んでみる)みたいな感じになる。

で、実は「さす」にはもうひとつの使い方があって

「犬に餌くれすと」(犬に餌をあげようと)

「犬に餌くれさすと」(犬に餌をあげるようにと)

と云う様に「~させんとす」(~させようとする)と云う使い方がある。

つまり「さす」には「~しようとする」と「~させようとする」の使い方がごっちゃ混ぜで曖昧になって使われていると云う事である。これで生活してて不便が生じないのは不思議でもあるのだが、「させる・やらせる」という使い方のほうに重心は傾いているようである。

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