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遠州弁の箱

遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります

やあっと見んと思ったら

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やあっと見んと思ったら

遠州弁的言い回し

「やあっと見んと思ったら」

まあツボは「やあっと」であるが。なんかいかにも遠州弁らしい言い回しだなと思って。でも遠州独特かというとそうでもないだろうが。

「やあっと見んと思ったら」

イントネーションは「やあ」を強く言う。蛇足だが「あ」を強く言うと「ようやく」・「ようやっと」といった意味になって別物扱いになる。

訳さば「随分見ないと思ったら」。

この「やあっと」。「随分」と訳したが、「暫く」・「長い間」などという意味でも使われる。

この例の場合要は「間(あいだ)が空いてた」ということを言いたい訳であるが、何日以上経ったら「やあっと」と言うとかいう決まりは特にない。よく使われるのは習慣的であったものが一時中断した後復活した際に「おかえり」の代わりに発せられる物言いといったところであろう。

無論歓迎もあれば不満抱き(舌打ちし)つつも大人の対応というのもあるので社交辞令の表現といえなくもない。

「やあっと見んと思ったら」、身も蓋も無い事を言ってしまえば「久し振りだね」と言ってるということである。

他の言い方としては「だいぶ」・「えらい」・「がんこ」などがある。「やあっと」との違いは客観的に間が空いたというもので「お久し振り」といったニュアンスは含まれない勢いになる。

例文

「久し振りじゃん。なにやってたよを。」

  (久し振りだねえ。会わない間なにしていたんだい?)

「ちっとな。長い出張行ってたでえ。」

  (ちょっとね。長期の出張行ってたんだ。)

「やあっと見んと思ったら真面目に仕事してただあ。」

  (そうなんだ。暫く見ないと思ったら真面目に仕事してたんだねえ。)

ちなみに「やあっと」。憶測だが、「やっとかぶり」の「やっと」と同じものかというと、「やっとかぶり」が「八十日振り」であるとしたならば「やあっと」は「八十」ということになる。

「やあっとか」なら「八十日」で「やあっとか見んかった。」は「八十日会わなかった。」という解釈で成り立つが「やあっと見んかった」だと「八十会わなかった。」となってなんのこっちゃというはめになる。

「やあっと」=「やっとか」とは言いにくい部分があるところである。

「ようやく」という意味の「ようやっと」の「やっと」=「やあっと」というものでも無いように感じられる。「やっと」とは別物であろうな。

じゃあ共通語に相当するものはなんだとなると、今の所これだというのが思い付かないので「随分」・「暫く」をあてている。がやはりまだドンピシャという感じがしない。

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