遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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漢字にすると、「狂う」となるが、精神異常を起こすという意味ではなく、はしゃぐ・興奮するという意味合いで使われる。
「よそんちだで調子こいてくるうじゃないにぃ」
(よそ様の家なんだから調子にのってはしゃいじゃだめだからね)
はしゃぐのは基本子供なので、普通は親が子に言う言葉。他人が言うと角が立つ。大人に言っても角が立つ。
「あれ?猫どこ行った?」
「なんか変な虫見つけて狂ったみたく追いまわしてあっち行った。」
狂うという共通語がハイテンションのまま平常心に戻らないというニュアンスを含むのであれば特に遠州弁での使い方は特別ではないのだが、調子が狂うはもちろん賭け事に狂うというような使い方などとは微妙に受け取るニュアンスが異なる。
下さいと言う意味。細かく言えば(くれないかい)ということ。
「買ってきてくんない」(買ってきて頂戴。)
「おくんない」にすると多分に江戸っぽい感じがするんで特に遠州弁ということでもなかろうがまだ遠州では普通に使われてるという事で記載。
滅多に使わないが「くんなまし」という表現もある。時代劇で吉原の花魁とかが「おくんなまし」という表現を使うが多分同じであろう。「くんな」が「増し」だけあって(嘘です冗談です)意味も「買ってきてくんなまし。」(買ってきて戴きたいのですが。)と若干丁寧に聞こえる。
全国的にみると使う地方とそうでない地方があるらしい。
遠州は使う地域である。
ちなみに蚤とかにもくわれるを使う。
蜂の場合は刺されるを使う。
ヒルとかムカデとかの場合はどうなんだろう。
とにかく感覚としては刺されて痒くなる場合に「くわれる」を使うものと思っているのだが。
例文
「蚊にくわれたよう。痒くてしょんない。」
「線香焚いとかんもんでえ。めんどくさがるもんでそうなるだよ。」
「だってえ蚊取り線香けぶくて嫌ったいだもん。」
「横着しちゃかんだよ。」
注、「けぶい」は煙い(けむい)
例文音声はこちら
薄暗い・明かりが微妙に必要くらいの暗さといったニュアンスの意味。
野暮ったい・暗ぼったい。嫌ったいといった「~ったい」と言う表現は~みたいだ・~っぽいと言う風に訳せばいいのだろうか。
「くらったい」(暗ったい)というと暗い・明かりが必要と言うニュアンスになる。
普通→くらぼったい→くらったい→暗い
といった感じ。
「くらぼ」の「ぼ」はなんなのか。「暗暮」なのか「簿」(うすい)という字なのか。定かではない。
例文
「そんなくらぼったいとこで本読んでると眼え悪くせるにい。」
(そんな薄暗いとこで本を読んでたら眼が悪くなるよ。)
「昼っから読みっぱなしだったもんで気付かんかったやあ。」
「たい」を「てえ」と変えて「くらぼってえ」(薄暗いなあおい)という言い方もある。
「たい」を「たく」に変える場合もあり
「わざとくらぼったくして眼え悪くしたいだか?」
(わざと薄暗くして眼を悪くさせたいのか。)
例文音声はこちら
これは遠州弁か?と疑問符が付くところで、やはりこれは違うような気がするかな。
でも一応記載。