遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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たび(度)が遠州弁に変化した言葉。(遠州に限ったものではないだろうけど)
「ん」がついただけの話しだけど。
男女共用の表現。
「たびに」という言い方が一般的な共通語であろうが、遠州弁では「に」はつけないことの方が多いというのが特徴か。
もしくは「たんびい」と「に」が「い」に変化するか。
「なんかあるたんび、ごちゃごちゃゆわれるだで堪ったもんじゃないにぃ。」
(何か有る度に横槍入れられて堪ったもんじゃないんだから。)
「いごかすたんびいネジん外れるだではあ駄目かもしれんなあやあ。」
(動かす度にネジが外れるんだからもう寿命かもしれないなあ。)
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普通「だら」は最後につくが、先頭に言う場合がある。
「そうだろ?・やっぱりな」というような意味として使われる。というか「そうだら」の短縮形というべきか。
「だら?」というよりも「だらあ」と言う方が多い。これは「だら?」はニュアンス的に「だろ?」ということしか表現できないが、「だらあ」だと語尾の上げ下げによって「そうだろ?」と「やっぱりな」という二通りのニュアンスを表現できるからであろう。
例文
「やいやい、店10時開店たあ聞いとっただけどお、特売日で混むだでちっと早めに開けるかもっつって行っただけどきっちし10時開店してけつかんの。外でどえらい待っててはあ風邪ひきそう。」
(あ~あっ。お店10時開店って聞いてたけれど、特売日で混むから少し早めに開けるかもと思って行ったけど、時間通りだった。外でずっと待ってたんでもうね風邪ひきそうだよ。)
「だらあ。いったじゃんか。あそこそういう商売じゃないっつって。」
(そうだろ。言っただろ。あそこの店はそういう商売してないって。)
「なんでそんなに時間にこうるさいだかいねえ。」
(どうしてそれほど時間に厳格なんだろうねえ。)
「そりゃ知らん。なんかあるだら。」
(それは俺に聞いてもわからない。なんかあるんだろうねえ。)
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だからいってるでしょうという意味。
「だで」は「だもんで」の省略された形で、「だもんで」を共通語にすると「そうだもので」。分かりづらいので「だから」と訳すことにした。
使い方としては、以前に書いた「だでなんだあ」と同様、これでひとつのパターンとなっており、「だから言ったでしょ」・「何回もさっきから言ってるだろうに」というようなニュアンスで使われる。言い訳ではなく説明または注意を喚起したようなことを言った場合に使われる。
実際によく使われるのは「だで言ってるじゃんさっきからあ」という表現が多い。実際に聞くと結構きつめに聞こえるのだが、多くの場合、別に怒りがこもっているわけではないので言われた方は特に慌てる必要はない。
怒りがこもる表現だと「やあ馬鹿っつらあ何回いわしゃあ気が済むだ。」・「ほいあんたあ何度言わすよう。」などがあり、こう言われた場合はなんらかの対応に迫られることになる。
「言ってる」は「いってる」とももちろん発すが「ゆってる」と発する方がより遠州弁っぽくなる。
例文
「ねえお母ちゃん。」
「なにい?今忙しい。」
「あのさあ」
「なにぃっ!忙しいっつってるでしょうに。」
「・・・・・ねえ。」
「もをうっさいなあ。ふんとにもうなによを。」
「あっちのお部屋こげた匂いするだけど。」
「!?」
慌ててアイロンかたしにいく。(片付けに行く)
「もうなんで早く言わんよを。」
「だでさっきっから言ってたじゃん。」
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「モテんモテんっていっつも嘆いてるけどさあ。あんたねえそんなぶしょったいかっこばっかしてるもんだでモテんの当然だらぁ。」
(もてないもてないっていつも嘆いているけども、お前ねえそんな見れたもんじゃない格好ばかりしてるからもてないのも当然だよ。)
「うっさいなあ。だでなんだあ。文句あるだか。」
(うるさいなあ、いいじゃない別に。もうほっといてくれよ。)
「普段の自分を好きんなってくれる人現われるん待つなんて甘いこと思ってんじゃないらねえ。」
(普段の自分を好きになってくれる人が現われるのを待ってるなんて、まさかそんな甘い事考えてるんじゃないんだろうねえ。)
「だで」はもちろん「だもんで」(だから)の略形。
例文
「なによーあんたあそんなどぶしょったいかっこして行くだか?」
(ちょっと、あんたそんなおかしな格好して行く気なの?)
「だでなんだあ。ちょっとコンビニ寄るだけじゃんかあ悪いだか。」
(だからなんだよ。ちょっとコンビニに行くだけだろ悪いのか。)
「あんたねー、人目っつーもんがあるだで、きちんとしてってやあ。」
(あなたねえ、人目というものがあるんだからちゃんとしてちょうだいよ。)
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街の中に住んでいる人は着てる服にあまり周りの目に対するこだわりというものが薄い。たまあにおめかしして街に出かける人は非常に周りからどう見られるかを気にするものである。だが少なくとも本人が意識してるほど周りは気にしないものである気がする。(男的目線)
ところが閑静なとこに行くと逆に本人が想像してる以上に周りは見ているのだから不思議なものである。もちろん面と向かって言われる事はないが尾ひれがついて自分のとこに巡り巡って戻ってくる感想と言うものになることが多い。
「壁に耳あり障子に目あり」独りになりたければ人ごみの中に行けということか。
だでなんだあといわれても、そう思ったまでですハイ。
最早全国語に昇格したが元は方言の出自らしい。しかも静岡県の。
タメ口・タメ張るとかで同格・横並びと云う意味で共通語では使われているが、シンプルに「タメ」と云う場合は同い年という意味に遠州弁では限定されることが一般的となっている。
しかもイントネーションが「タ」が強くなる。
同い年ゆえの馴れ馴れしさを含むので状況を考えて使わないと大変失礼にあたる場合が多いのでそういう出会いに興奮したとしても注意が必要である。しかも当人以外の周りは結構冷ややかである。
例文
「なんかえらく話しん合うだけど、もしかしてタメ?」
「何年よう。」
「○○。」
「お~!わしもそうでえ。じゃタメだの。」
「ほうけえ。タメけえ。そいじゃ気い使って損こいたのえ。」
「確かに!」
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