遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
「たわけ」と「たあけ」が別物であるとしたらば「たあけ」はまずもって使わない言葉。以前にも何度か書いたが名古屋の言葉であろうか。遠州人には意図が伝わらず曲解されやすい言葉なので遠州では使わないほうが無難な言葉である。
経験上では共通語にすると「おい」・「ちょっと待て」とかいうツッコミや制止といった意味合いで使ってる口癖のようであるが、遠州人からしてみれば「馬鹿野郎」・「間抜け」という風に聞こえるので印象としては何様だお前ってな感じでホントよかあないだよね。
「あほ」については関西の方言がテレビでこらしょと聞こえてくるのでそういった抵抗感は昔と較べれば薄くなっている。したがって「たあけ」もテレビでさんざっぱら使われるようになれば遠州でもその抵抗感は薄れるであろうが。でもテレビの影響という事であれば今のところ時代劇の「この戯け者めが」というフレーズが色濃く印象としてあるのかもしれない。
実際において「おい」とか「ちょっと待て」という意味での口癖は遠州では「ばかっつら」・「やあ」・「ほい」とかを使うので馴染まないところである。
「たわけ」と「たあけ」が同一なものなのかは定かではないが「たわけ」を漢字で書くと「白痴」か「戯け」と書くそうな。
「たあけ」はそういう意味での使い方をしないのであろうから別物なんだろうなと思うのだけれども何度も言うようだがやはり使われたほうにしてみれば遠州では「白痴」か「戯け」と言われてる風にしか聞こえない。つまり遠州人には遠州弁でいうと「とろくさい」・「馬鹿かお前は」などと言われてるように聞こえる。
がんこ強引ではありますがテレビドラマのタイトルを遠州弁に変換してみまいや。ドラマのタイトルって意外と方言にするには往生こくものが多く今まで出来なかったのですがこのクールでは結構変換出来たのでうれしいやあ。(以前のも書きますけど。)で、今後も変換できるのがあれば随時書き足していきます。
*タイトル直訳
「泣かないと決めた日」→「泣きゃあせんってした日」・「はあ泣かんだもんにした日」
「まっすぐな男」→「まっつぐな奴」
「特上カバチ」→「ど凄いヲタこき」もっと露骨だと「どひどいキ○ガイ」
「曲げられない女」→「曲げれえせん女」・「曲げれれん女」
「キミ犯人じゃないよね?」→「あんた犯人じゃないらねえ」
「冗談じゃない」→「馬鹿こいちゃかんて」
「暴れん坊ママ」→「なんしょ どたける おっかさ」
「大奥」→「馬鹿ひっこまったとこ」
*内容からイメージして
「1ℓの涙」→「だあだあの涙」
「働きマン」→「仕事好きな衆」(しごとずきではなくしごと、すき)
「斉藤さん」→「どがてえおっかさ」
「正義の味方」→「なんちゅうねえさ」・「ひょんきんなねえさ」
「あんどーなつ」→「いいとこまんじゅう」 これは強引過ぎるか。
なんか同じ静岡県の中でさえも(他の地域の方なんですが)遠州弁は名古屋に近いので「みゃーみゃー」多発地帯みたいだ旨が記載されているブログを拝見してそれは誤解だろうと思ったので。
遠州弁は「みゃー」は使わない方言であります。遠州弁で反論を言うならば
女性言葉なら「ほいあんたなにゆってるよを。そんな風になんかゆわんでねえ。失礼しちゃうやあ。」
男言葉なら「やあおんしゃあなにょう寝言こいてるだあ。そんなこんゆう訳ないじゃん。ひょんきんなことゆうじゃねえよ。」
といった感じでしょうか。別に名古屋言葉を卑下してるのではなく違いが判らない(一緒にされてる)という扱いに対しての失礼やひょんきんであるのでお間違いなく。
そもそもあんたあ本元の名古屋だって「おみゃーさん」・「どうみゃー」・「おそぎゃー」みたいなんかは確かに存在するだが、そんなねえ、むやみやたらになんでもかんでもに「みゃー」と言ってる訳じゃないだらあ。本物?の名古屋弁というのは京都の言葉並みに上品だでねえ。自慢にゃならんが遠州の雑たあ違うだよ。
ましてや遠州と尾張との間には三河があって直に影響されてるっつうこたあないし、よしんば影響を受けてはいても共通の単語とかな微々たるもんで耳で聞きゃあ分かるだんはっきりと違うだあれ。
ところで本当のツボは「みゃあ」ではなく「ゃあ」であって、「どえりゃあ」とか「どうみゃあ」みたいな「ゃあ」という言い回し。そういう言い回しをする遠州弁ってあるのかなあとふと考えたんですが。これがまたなかなか浮かんでこない。
共通語の「行きゃあしない」とかを「いきゃあせん」なんぞというのはあるが方言ポイントは「しない」が「せん」になるということで話しが違う。
「おんしゃあ」は「お主は」・「お主が」とかの変形であるが。あくまで推測だけど「おみゃあ」が「御身は」(おみやあ)という変形であるなら変わり方は同じか。これくらいしか直ぐには思い浮かばない。
まあ知らない(聞きなれない)人からしてみれば「やあ」(やあおんしゃみたいな)を連発するので音だけ聞いてれば「ゃあ」と連発してる風に聞こえるのかもしれませんけど。「やあ」と「ゃあ」は違うものである。
で、名古屋の「ゃあ」言葉を遠州ではどう言っているかというと
「おみゃあさんよを」→「あんたねえ」・「おんしゃやあ」・「ほいちょっとあんた」
「おそぎゃあ」→恐ろしいと言う意味なら「どこわい」・「おっかない」とかで恐ろしくという意味なら「どがんこ」とか
「どえりゃあ」→「どがんこ」・「馬鹿がんこ」
「どうみゃあ」→「どんまい」・「馬鹿うまい」
「だゃあじにする」→「大事にする」(ただの共通語しか思いつかない)
てな感じで共通項はない。
そんなこんなで遠州弁は「ゃあ」という言い方はしないのでお間違いなく。
「わやくちゃ」とか「わや」。全く使わないと言い切ることは出来ないが遠州では普段の会話で耳にすることは滅多にない。
おそらくは関西方面の言葉なんだろうかな。と思っていたらそうでもないらしい。
辞書によれば、「わや」とは「めちゃめちゃ・乱雑」とあった。つまり共通語。
ネットの辞書では「わやく」の転じたもので「筋の通らない事・様」・「台無しになる事・様」などとあった。昭和と平成ではその意味合いに変化があるように感じられる。ちなみに辞書での「わやく」は「いたずら・乱暴」と記されてある。
方言ということにおいてもネットでは東北・中部・関西・山陽など広い地方の方言で紹介されていた。
辞書に記載されてる「わや」と各地方の方言の「わや」が全く同じ意味を為してるのかは詳しく調べていないので定かではないが大雑把にはほぼ同じ意味使いであるような気がする。
つまりこれだけ広い地域で使われてる「わや」が遠州では殆ど使われないというのはどういうことなんだろう。代わりの表現があるからなんだろうなということか。
「めちゃめちゃ」だと「ぐじゃぐじゃ」・「くっちゃくちゃ」・「しっちゃかめっちゃか」
「乱雑」だと「くっちゃんくっちゃん」・「らんごかねえ」・「どぎたない」
「筋が通らない」だと「話し通りもしん」・「なんかおかしくね?」・「そりゃないらあ」・「変だらあ」
「台無し」だと「だめにして」・「意味ないじゃん」・「なんてことしてくれるよを」・「パーになる」
などと一応考えてみたけどどうもこれだというものが思いつかない。でも「わや」は普通使わない。
「わや」自体は使われてもおおよその意味は分かるので何?と聞き返すことはないが大抵は「嫌になっちゃう」か「水の泡」・「水泡に帰す」とかいう意味だと遠州では解釈されることが多いであろうか。なのでそう言う意味じゃないつもりで「わや」と発しても遠州人はそうとしか理解しない可能性が大なので遠州では大層なものではないにしても若干誤解が生じやすい表現かもしれない。
「それはもちろんそうなんだがね」という使い方はもちろんするのだがここで述べる「だがね」(だけれどもね)とは異なる
「そりゃそうだがね」(そりゃそうだろう)
とかで使う「だがね」(だろう)。「むちゃんこ変だがね」とかでお馴染みの名古屋方面の言い回しであろうか。ネットで検索したら関東でも使うらしいが。そうなると遠州は飛び地となる訳か。
「だがや」に関してはほぼ使わない種族である遠州人は。
例文
「貴方は何を言っておられるのですか。それは駄目ですよ。」
名古屋弁(あまり自信はないが)
「おみゃーさんなにゆうとらすだがね。そりゃだちかんて。」
遠州弁
男「おんしゃあなにょうこいとるだや。んな駄目に決まってるら。」
女「あんたなにいってるよを。駄目ん決まってるじゃん。」
蛇足だけど最近ドラマで齧った土佐弁だと
「おんしなにゆうとるがじゃ。そりゃいかんぜよ。」とかになるのかな?
もちろん皆無ということではなく「だがね」の使い手は存在するが少数精鋭であり、遠州では使っていそうであまり使われていない。
そもそもが「がね」(けれどもね)という言い方をしないからであろうか。「ゆっとくがねえ」(言っとくけどね)とか言うからそうでもないか。ちなみに遠州弁っぽくだと「ゆっとっけどねえ」という「けどねえ」辺りであろうか。
でもまあ「だろう」という意味使いだと代わりに使われるとしたら女性は「だわあ」・共用で「だらあ」・「だよを」・「だでえ」、男なら「だあ」・「だあれ」とかがあるからであろうか。「だわさ」という言い方もしないでもなかろうがこちらも少数の部類に入ろうか。
「だがや」については遠州では「だや」・「だやあ」という言い方をすることが圧倒的に多い。