遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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「あたりまなこ」漢字で書くと「当たり眼」だそうな。
意味は目につき次第・当り散らす目つきということだそうな。要は「がんをつける」ことなんだろうかな。
遠州弁と組み合わせると「あたりまなこであたけまくる」(片っ端からつっかかりまくる)
あたけるも古語辞典に載っていたがこれはまだ現役で遠州弁として残っている。
では、あたりまなこも現役かというと流石にそれはなかろうて。でも遠州弁の中に入っても違和感はない。
ところで「ちまなこにあたりまなこで眼を凝らす」とかいう使い方はあるんだろうか。
例文
「なんかしらんが さっきいから ちんぷりかあって あたりまなこんなって そこらじゅう どたけってて 始末におえん だよ。なんとかしてやあ。」
(なんでか分からないけどさっきからすねてて片っ端から当り散らしていて始末に負えないんだ。なんとかしてくれ。)
「わしにゆっても知らんよを。はあおえんなら警察呼ぶとかすりゃあいいじゃん。」
(私に言ってもどうしようもないよ。手に負えないんなら警察呼んだらどうなのよ。)
「馬鹿こいちゃかんて。身内110番してどうするよを。薄情だやあ。」
(なに言ってるの。身内を警察沙汰にしてどうするよ。薄情だなあ。)
なんか違和感ないな。でもこんな使い方はないから実際には「なにゆってるよを」とか言われて通じないけど。
「あたじけない」けちだ。あつかましい。という意味。流石に遠州でも使われていない古語。いつ頃まで生きてたんでしょうね。
なんとかして、かるたに取り込められないかと考えたが出来なかった。
「買って帰る客はかたじけない
試食だけして帰る客はあたじけない
ごねてただじゃ帰らん客はいただけない
来もしない客は客とも呼べずあじけない」
ってどこに遠州弁とコラボしとるんじゃあ。
無理矢理こじつければ
ケチは「どけち」
あつかましいは「どずうずしい」
と深い意味もなく「ど」をつけることが遠州弁では多いのが特徴か。なんてね。
とりあえず遠州弁に直すと
「買ってく衆にゃあありがとねえでえの
試食だけして帰るっつうんはどずうずしいらあ
ごねくりくさる奴ぁホントばかっつらだにい
きもしんもんは客たあ言えんくつうらいのえ」
「たまさか」漢字で書くと「偶さか」。
意味は古語辞典では、稀や偶然に遭う様・たまたま・まれ・ときどき・もしも・万一。
国語辞典では、思いがけず・まれ。
ネットの辞書にも載ってたのでまだ生きてる表現なんだろうけど普段使いではまあ聞くことはないなあと。時代劇で使われてたような記憶があるけどどうなんでせうね。
「たまたま」とどう違うんだろうと思ったら「たまたま」は「偶」又は「偶々」と書くんだそうな。
今は「たまたま」の方が使われているってことからして意味的に大きな違いはないのかな。
語呂遊びするとなると「~さか」で繋げれそう
「たまさかにこの坂でまさかが起きてもやぶさかにあらず」ぬわんちゃって。
遠州弁とは繋がらないな。「たまたま」はやはり「たまたま」としか言わないから。むりやり近い言葉捜すと「ひょんきん」かな、思いがけず・まれという意味で。
遠州弁にすると幾分強引だが
「ひょんきんな時にこの坂で随分なこん起きたっつってもどうってことないわぁとんじゃかないにい」
みたいになる。
古語辞典によると「あたける」騒ぎ暴れる・乱暴する・当り散らす
遠州弁では「あだける」となって騒ぎ暴れる・当り散らすと言う意味で使われている。乱暴するという意味で使われてはいない。微妙に異なってはいるがおそらくは古語のあたける=遠州弁のあだけるではなかろうかと推測している。
似たような言葉で「どたける」という遠州弁もあり「ど+あたける」か「ど+猛る」かどちらかで構成されてると推測している。意味としては「ど」(度・弩)という表現からあだけるを凄くした状態というニュアンスになる。
遠州弁とのマッチングということでいえば「だ」を「た」に替えるだけなのでなんの違和感もなく普段の会話の中に取り込める。
例文
「今日の試合残念だったのえ。」
「もう一押しだったんだけどなあ。ミスが痛かったのっ。」
「悔やみきれんとこだいね。ところで監督わあ。」
「ロッカールームであたけてる。だもんでだんれも入れやせんだよ。」
「ロッカーとかけっからかいてるだ?しょんねえなあやあ。」
「なだめてきてやあ。」
「わしんけえ?やだよを。藪蛇んなっちゃうわあ。とんじゃかない奴いんだ?」
「いんもんで苦労してるじゃん。」
時代劇なんかで「成敗してくれる。おぬしそこになほれ」とかいうセリフで使われる「なほる」。当然だが読み方は「なおる」。漢字で書くと「直る」。
「そこになほれ」を訳すと「そこに座れとか正座しろ」とかいうことになる。ただ座れと言うことではなく姿勢を正せとかいうニュアンスに聞こえる。
時代劇では「かしずけ」とか「平伏しろ」みたいな印象のシーンでよく使われているけれど遠州弁では「きちんとしなさい」という意味合いで使われていて使いどころは異なる。
いまこの使い方が残ってるとすれば「居直る」であろうか。
「居直る」という言葉は、急に威圧的な態度になるみたいなニュアンスとして今も使われているが、それとは別に、座りなおして姿勢を正すという意味も昔はあったようである。今だと「居直す」と言われたほうがすっきりするのだがそういう使い方はないので開き直ると同じような使い方が今では普通なのであろうか。
他には、気をつけ礼直れ休めの直れであろうか。他にもまだあるのかな思いつかない。
遠州で上記以外で使っているような表現があるかどうかということであるが、「直す」・「正す」とかが使われるので流石に「なほる」は使っていないなあと。
使い方としては「そこすわんない」が「そこなほんない」とかになるのかな。ただ座れというよりも若干かしこまれな要素を含む言い方であるのでそういわれて足を崩したような格好で座ったりなんかすると印象を悪くすることもある。
例文
「おおええとこきた。まあとりあえず座りい、そこなほんない。」
「直んないとこなんかに座らすなや。」
「てんめえぶっさぐるぞ。」
「なんでそんな急に怒るよを。」
とまあとりあえずそこに座って神妙にしてろと抑え気味で言ったつもりが通じてなくて逆にもっと火をつけたみたいな。