遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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あいだ(間)という意味。物と物とかのすきまという意味である。
「間」(あいだ)という全てが「あいさ」となるのではなく、狭間(はざま)という意の時に使われるのであって合間(あいま)という意味の場合は「あいさ」は使わない。
「狭間」→物と物との間の狭くなった所。あいだ。
「合間」→何かがおこなわれる「あいだ」の短い時間。「仕事のあいま」。
したがって「歯と歯のあいさ」という言い方はあるが「時のあいさ」・「休み時間のあいさに」などという言い方は遠州弁ではしていない。
関西系の言葉らしくネットで調べたら愛知や・京都大阪とかの方言として紹介されてる所があった。関西では遠州とは逆に「合間」という意で使われてるらしい。
意味合いは違うがまあとにかく遠州でも使われてるということで記載。
例文
「歯と歯んあいさになんかはさがってて気になるやあ。」
(歯と歯の間になんか挟まってて気になってしょうがない。)
「だでシーシーばっかしてるだか。爪楊枝かなんかないだけえ。」
(だからさっきからシーシーしてるのか。爪楊枝かなんかないの?)
音声はこちら
歩いてるが訛った表現だと思う(自信薄し)。多少のんびり感が伺える。特に遠州弁特有な表現ではないとは思われるが一応使ってると言うことで記載。
「あるくってる」という表現もあり意味的には多分同じであろうと思われるがニュアンス的には大分歩いている感が増す勢いになる。これについては又別記事で。
「あるくりまわす」だと歩き回るといった感じになる。
例文
「猫知らん?」
(猫見なかった?)
「裏庭の方あるってたにい。」
(裏庭の辺り歩いてたよ。)
「餌くれただ?」
(餌はあげたの?)
「ぎゃーつくゆってたもんでくれただけど。かんかった?」
(えらく督促して鳴いてたんであげたけど。あげちゃ駄目だった?)
音声はこちら
「あるってる」の記事でも書いたけど「あるってる」はシンプルに「歩いてる」というニュアンスだが「あるくってる」だと「歩き回ってる」といった感じのニュアンスになる。
こういう言い方は「歩く」の他にも「連れる」で「連れくる」・「いじる」で「いじくる」とかがある。
ひたすら歩き回るとかだと「あるくりまわる」。人に歩かせる場合だと「あるくりまわさす」とかになる(実際こういう表現滅多にしないけど)。無意味に歩いたみたいなニュアンスになったりするので「ハイキング行ってひたすらあるくりまわいたもんで足が痛い。」だとハイキング行って後悔してるような印象にとられる。楽しかったけど足が痛いやとか言いたい場合は「ハイキング行ってさあ、どがんこ歩くったもんで馬鹿足ん痛てえやあ。」とか行った方が無難であろう。
例文
「うちんとこのじいさまどこいきんさっただか知らん?」
(うちのおじいちゃんどこ行ったか知らない?)
「足ん萎えちゃかんつって外歩きい行ったにい。」
(足衰えんようにって外へ歩きに行ったけど。)
「どんだけ前にい?」
(どれくらい前に出た?)
「はあだいぶ経つかいやあ。」
(もう大分前かなあ。)
「いやあ。どこぉあるくりまわいてるだかいやあ。」
(もう~。どこほっつき歩いてるんだか。)
「あそこんさにめえるのおめえんとこのじいさまじゃない?ほれ床屋の通りであるくってるぅの。」
(あそこに見えるのあんたのおじいちゃんじゃないの?ほら床屋さんのある通りのとこ歩いてる人。)
音声はこちら
ふた通りの意味にとれる。(ま。別の言葉なんだが)
ひとつは「姉」もうひとつは「あのねえ」。
なので「あんねえあんねえ」(姉貴さあ、あのねえ)という表現は実在する。
親しみがこもった表現であることが多く、見も知らぬ人から「あんねえ」なんぞと呼ばれた日には「キモい!」となる。
「あのねえ」は「あのさあ」というニュアンスの場合も多く用途は広い。甘えた感じにも映るので野郎が言うと「キモい」。大抵は子供か女子が使う方が無難な表現であろう。野郎なら「あんさあ」・「あんやあ」・「あのやあ」とかであろうか。「あんなあ」だと関西っぽくなるが使う人もいるにはいる。
甘えた感じを除ける場合は「あんたねえ」とすれば距離を置いた感じになる。
例文(女性言葉は得意ではないので乱文ご無礼)
「あんねえ。あんねえ。」
(お姉ちゃん。あのねえ。)
「なによを。また変なこん誘うじゃないらねえ。いやだにい。」
(何?またおかしなこと誘う気じゃないでしょうねえ。御免だからね。)
「失礼しちゃうやあ。変なこんなんか誘ったこんありもへんにい。」
(心外だな。おかしなことになんか誘ったことないでしょうに。)
「へ~よーゆうじゃん。こないだの○○。あれなによを。」
(へ~よく言うわねえ。それじゃあこないだの○○。あれどういうこと?)
「あんねえ。あんねえがやりたいっつうもんで誘ったじゃんか。」
(あのねえ、姉貴がやりたいって言うから誘ったでしょうに。)
「あんたねえ、女ばっかで行くとこだったじゃありもしんにい。」
(なに言ってるの女性ばかりで行くとこじゃないでしょう。)
「わし気にならんもんそうゆうの。気にするなら自分彼氏連れてくりゃ良かったじゃんよ。」
(私そういうの気にならないから。気にするのなら自分の彼氏連れてくれば良かったじゃないの。)
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言葉そのものには方言の欠けらもないのであるが、使い方が遠州独特であり、しかも訳すにしんどい表現である。
非常に便利使いされており、意味においてもケースバイケースで決めつけが出来ない幅広さである。なのであくまで一例ということでこれが全てでは決してないのであしからず。しかも複合で合わさったニュアンス。まあただ分解してるだけなんだけどね。
男女共用であるが基本女性言葉という分類してもいいかと。野郎言葉だと「あのやあ」・「あんなあ」・「おんしゃやあ」とかを用いる。
*「あのねえ」という意味
ある意味あきれてる状態で放つ表現。
「あんたねえ、はああきれかあって物も言えんわあ。」
*「ちょっと待ちなさいよ」という意味
まず止めようという意思を先に伝える表現。緊急性を要しない場合で使われることが多い。緊急・即時の場合とかでは「ほい」・「やあ」が加えられて使われる。
「あんたねえどこまで行きゃあ気い済むよお。」
*「ちゃんと聞きなさいよ」という意味
真面目な話しするんだからきちんと聞きなさいよという今から話すことへの前置き。
「あんたねえ、人の話し聞かんで自分の都合ばっか言ってちゃかんだにい。だでよー聞きない。」