遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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「ごちゃごちゃ」と変換すればいいのであろうか。
「あじゃあじゃこいてた」だと「ごちゃごちゃぬかしてた」とかいうことになる。陰口系の言葉なので本人を前にしてこう発することは全くないとは言わないがほとんどない。
「あいつなんかあじゃあじゃゆってたにい」はあっても
「おめえなにあじゃあじゃゆってるだあ」とかは普通無いということであろう。
「ごちゃごちゃ」との違いは「あじゃあじゃ」には大袈裟に言うと虫が這うような気色悪さが含まれることが多い。つまり虫唾が走るみたいな気に入らない感情がそこはかとなく含まれている感じであろうか。むっとした感情よりも「なにをぬかす」みたいなうっとおしい感情の方が勝っている感じであろう。
あ、こいついい加減なことを言ってるなと判断した場合にもそれを評して使われることも多い。
基本は体裁を繕って聞いてる風を装っているが聞く耳持っていないから殆ど聞いてないというか無視に近い勢いを感じるところである。話半分どころか話4分の1ってところであろうか。
他の状況としては相手が怒りまくってるとかでとにかく興奮していてなに言ってるのか聞き取れないという時にも用いられることがある。こういう場合の「あじゃあじゃ」の訳は「わーわー」となるであろうか。
例文
「どうだった?むこうさんはなんか言ってたけえ。」
(どうだった?むこうさんはなんか言ってきたかい?)
「な~んかあじゃあじゃゆってたやあ。」
(なんかごちゃごちゃ言ってたなあ。)
「なにいあじゃあじゃって。」
(なんだよごちゃごちゃって。)
「どうせあれやれこれやれってゆうばっかだもんで愛想だけよくしてきた。」
(言う事といったらあれやれこれやればかりだろ。聞き流して愛想だけよくしてきた。)
「困るなあ。みこばっかよくしたって肝心の要件聞いてこんと話し進みもしん。」
(それじゃ困るよ。印象よくしたところで肝心の要件ちゃんと聞いてこなくちゃ話しが進まないだろう。)
「間違わんように後でファックス送るっつったでそれ見てやあ。」
(行き違いがないように後でファックス送るそうだからそれ見てくれよ。)
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内出血して青あざになっている状態を指す。
たんこぶみたいになっている状態を指すかは不明。
花札からきた用語ではおそらくはないので「あかたん」というものは存在しない。出血とかして赤くなったあざを「あかたん」と言う事はないのである。「あおたん」のみが存在していて他の色の「たん」は存在していない。
「あおたん」の「あお」は「青」で間違いないであろう。見えたまんまだし。
「あおたん」の「たん」が問題というか何?というところが味噌であろうが
「たんこぶ」の「たん」と同じなのであろうか。しかしながら「たんこぶ」は「こぶ」の意の俗語的表現。と辞書にあるが「たん」は辞書に載っておらず「たん」って何?というのが分からないので同じかどうか判断できない。
「痣」(あざ・し)に「たん」という読みはないだろうし。
つまり分かっていないけど使ってるということであるので、どなたか「たん」を説明できる方がおられたらご教授願いたいものである。
例文
「さっきそこでおもいきっさひっころんでど痛てえやあ。」
「どれ、みしてみい。どこぶつけたでえ。」
「ここんさあだと思うだけえが。自分じゃめえん。」
「あれえホントだあおたんできてるじゃん。」
「ほんとにけえ。医者行った方がいいかねえ。」
「これっぱかつばつけときゃ治るらあ。」
昔は大抵つばつけときゃ治るという言い方をしていた。
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「あんたどうすんの」(あなたはどうするの?)
といった「あなた」(貴方)という意味使いもするところであるが。
「あんたさあどうすんの」(あのねえ一体どうするんだい)
といった風に遠州弁においては「あのう」や「そのう」と同じうまく言葉が出なかったりする時などにつなぎや呼びかけとして使う語として「あんた」が使われる事が多い。
男女共に使うが頻度からして女性言葉という感じである。男は「やあ」・「なあ」・「あんなあ」とかをよく使う傾向にあり「あんた」の使用はすけない(少ない)。
他の言葉としては「おい」・「ほい」とかがあるが「おい」も「ほい」も多少の緊急性が伴うが「あんた」・「あれ」とかには「おい」・「ほい」程には取り急ぎ感は感じられない。
それと緩衝というか言い方を柔らげる効能が「あんた」にはある場合がある。
「急ぎの用あって電話しただに、あんた全然出んじゃんなんで出んよ。」
この場合「あんた」には「あのねえ」と呆れてる要素が含まれ、「あんた」を抜いた場合には何故出ないという事を詰問する勢いになる。
相手に気を遣うとかではなく自らの怒りを抑える為に付す場合もある。
例文
「あれえ、あんたあれだにい。ほい。ちょっとを」
「なにい。なによを。あんたなに言いたいだよ。」
「いや大したこんじゃないだけえがあれだよ。」
「だでなによを。言いたいこんあるならはっきしいいない。」
「あんたん着てるのあれだにい。後ろ前だにい。」
「なにがあ。どこがよを。別に後ろ前じゃありもしん。」
「じゃなくて名前が出てこんだよ。なんつったっけか、その~。それ。」
「も~やっきりするやあ。なにい。」
注、服に詳しくないので思い付きません。なので「それ」は何を指すのかは想像にお任せします。
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「あのなあ」と「あんなの」。もちろん同じ言葉ではない。遠州弁という訳ではなかろうが一応記載。どちらも男言葉で女性の場合だと「あのねえ」か「あんたねえ」と「あんなん」か「あんなの」辺りであろうか。
関西寄りの表現っぽくもあり。遠州は関東と関西が入り混じってるといわれるが、確かにそう思える言い回しであろうか。遠州弁での受け取り方のニュアンスは以下のような感じであろうか。勿論個人差があるのでこうだと言い切る事ではない。
「あのなあ」という意味では「あのねえ」という言い方も使われる。「あのねえ」と「あんなあ」の使い分けについては、「あのねえ」は横目線で「あんなあ」は多少上から目線という感じの違いになる。
「あんなの」という意味使いの「あんなあ」においては「あんなの」という見下した意味合いと「ああいうの」(ああいったもの)といった単に比較対象の相手という意味使いの両方が使われるので言い方を間違えると何を偉そうにと誤って受け取られる事がある。
「あんなあと」で「ああいうのと」、「あんなあは」で「ああいうのは」、「あんなあが」で「ああいうのが」。「あんなあで」で「ああいうので」、「あんなあも」で「ああいうのも」などという風に訳すのがスムーズである。もちろん「あんなの」の意味使いでも同じである。
例文
A「遅いじゃんなにやってたよを。」
C「わりい。腹減ったしベンチ見えたもんでちょっと道外れて休憩してた。」
B「あんなあ、勝手にちんたら動いてちゃかんて。」
(あのなあ、勝手にプラプラ動いちゃ駄目だって。)
A「そうだよを。一緒に登り始めた衆 はあとっくに着いてるだにい。見てみい。頂上で手え振ってるにい。」
(全くだ。一緒の登り始めた人達もうとっくに着いてるんだぞ。ほら見てみなよ。頂上で手を振ってるだろ?)
C「あんなあと一緒にせんでやあ。装備とか見りゃ判るじゃんレベルの違いがあ。」
(ああいう人種と一緒にしないでくれよ。装備とか見ればレベルが違うって分かるだろうに。)
B「おんなし人間じゃん。」
A「つうか素人だもんで余計余分な事しちゃかんだよ。事故の元なんだから。」
C「そんなみんなしていじめんだっていいじゃん。」
B「ああゆやあこういうだねえ。」
(ああ言えばこう言うんだねえ。)
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「仰向き」。上の方を向くということ。「あおむき」というよりも「あおむけ」という言い方をする方が多い。遠州弁では普通には「あおむけんなる」で仰向けで寝る(横たわる)という状態を指す。
従って「あおむけ」の逆は「うつぶせ」で「うつぶせんなる」ということになる。「うつむけ」という言い方はほぼしていない。
「仰向きになる」とかは共通語であろう筈でそれが「あおむき」じゃなく「あおむけ」と言う事が多い程度のことは方言の部類に入るものではなかろうと思われるが一応こういう傾向は地方性があるかなと思って記載。
このほかにも遠州に於いては集落によって言い方が異なっている。
たとえば「ああむけ」・「あおのけ」・「ああのけ」とかが主に使われる集落があるそうな。これが遠州弁特有の表現なのかは定かではない。
そこでネット辞書で調べてみると「あおむく」(仰向く・あおむけるの文語形)・「あおのく」(仰のく・あおのけるの文語形)と記載されている。「あおむけ」・「あおのけ」もネット辞書に記載があった。なので方言といえるのは
「ああむく」と「ああのく」といった「あお」(仰)が「ああ」もしくは「あ~」となった場合であろうか。
つまり「のく」・「むく」はどちらを使っても(なんで「向く」が「のく」になるのかは知らないが)共通語の範疇で「あお」を「ああ」と発する部分が方言的ということになるのであろう。
ちなみに私が育った集落では「あおむけ」であり「ああ」・「あ~」とは発しなかった。
例文
「きんのうど暑かったもんでいちんち中部屋ん中であおむけんなって死んでた。」
(昨日は物凄く暑かったので一日中部屋の中で仰向けになってなにもしていなかった。)
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