遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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「いやらしい・卑猥」という意味。広い地域で使われる表現であろうが「いやらしい」とのニュアンスの使い分けとして遠州では重宝されていると思い記載。男女共用。
遠州弁で「いやらしい」だと「えげつない・図々しい・露骨」とかいう意味で使われる事が多いので「このどスケベがあ」とかいう場合にはこちらの「やらしい」という表現が使われることが多い。もちろん明確な決め事となっているわけではないので人それぞれでありこの説明とは異なり「いやらしい」よりパワーアップした表現として「やらしい」を使う人もいる。つまり「スケベ」・「あつかましい」=「いやらしい」、「ドスケベ」・「えげつない」=「やらしい」みたいな。
でもまあ大方の普段使いとしては「いやらしい」には「卑猥」を込めない使い方が多く「やらしい」には「卑猥」を感じるイメージが強いのでこちらの使い方を説明した。
例文
「歳によってやらしいとこん変わるだいね。若い時分はそれこそモロだけど、ちいと落ち着いてくるとチラリで、ええ歳んなってくると隠いてナンボっつうか。」
「つうこたあいくつんなってもやらしいこんに変わりいないっつうこんかあ。」
「だあの。そういうもんだらあ。まあいやらしい話しだけどな。」
例文音声はこちら
「焼き場」つまり「火葬場」のことを指す。物を燃す焼却場の事を指す事はここいら辺ではしない。そういう所は「焼却場」と言っており「火葬場」とは区別して使っている。地域によっては「ゴミ焼き場」といってるとこもあるそうだがそれでも「焼き場」と区別はしている。
関東から移住してきた人にこの言葉を発したら意味は解かるがそんなの使わないよとのたまわれた。愛知県民の若い衆に同じ事問うたら何それって顔された。辞書を引いてもきっちし載っているので決して方言ではないのだが最早古い表現であって未だに使われているのが珍しいという事であり。その珍しい部類に入るのが遠州だという事になるのであろうか。っていっても世代の問題だろうなきっと。
そのうち普段使いにおいて死語になるだろうから今のうちに書いておこうかと。昭和の頃は普通に「火葬場」の事を「焼き場」と言っていたんだと。
「焼き場」そのものは茶化していいようなところでは決してないのでふざけた例文とかは自粛とします。
よく映画やドラマとかでは煙突から立ち上がる煙を見て形を変えて人が天に召されてく様をイメージするとかいう光景を観たりするけど浜松の「焼き場」ではそういう光景を見るみたいなイメージはないかな。立地条件ということもあるのかもしれないし、経験上では親戚衆の接待応対とかで茫洋としてる暇なぞなかったので見上げてる時間なぞなかったという私の勝手な印象かもしれないけれど。
「言っておくよ」という意味的にはどうということもない共通語でどこが遠州弁だということであるが。
しかしながらそのニュアンスについては方言的かもしれないかもと思い記載。使用頻度も高いし。
使い方としては「ああゆっとくわあ」(一応言っておくね)みたいな感じでそう言われた方としては「頼むにい」(頼むよ)と念を押さずにはいられないような感じになる。つまり親身じゃないというか乗り気じゃないというか。他の事に気がいってるとかということも考えられる。
これが「ゆっとくでねえ」辺りになれば必ず言ってくれるという気がするし「ゆっといたらあ」とかでも安心できるのだが「ゆっとくわあ」だとなにかのついでにとか本当にきちんと言ってくれるのかどうか不安になる勢いである。「ゆっとくわ」だと大丈夫だろうと思える範疇なので「わ」と「わあ」ではニュアンスは違う。
なにもこんな曖昧なニュアンス使わなくともいいのにと思えなくもないのだが結構日常会話の中では頻繁に使われる言い回しである。
言ってはくれないんじゃないかと思わせといて実はきっちり言ってくれたりすると善い人だあとか思われたりなんかするものであるが多用するとその人に対する信頼度が低くなるものだしだらしないと思われ「ちゃんとしなさいよ」とかしょっちゅう言われかねないし。
「言う」に限らず「やる」でも「する」とかでも使われる言い回しである。
例文
「あっちゃんにさあ明日途中から雨かもしれんで傘とか忘れんでよっつっといてくれる?」
「うんゆっとくわあ。雨とかなら止めとかにしんの?」
「別に外 居っぱなしっつう訳でもないだもんでとんじゃかないらあ。」
「ふ~ん。分かった。」
「ちゃんとゆっといてよ。忘れちゃかんにい。」
「雨でも行くにい っつってたよ つやあいいだら?」
(雨でも行くよって言ってたよって言えばいいんでしょ?)
「傘忘れんでっつやあいいのっ。」
(傘忘れないでって言えばいいの。)
「破く」という意味だがニュアンスとして「破く」よりも意図的なものを感じる言い回しであろうか。男女共用の言葉。
「こねる」を「こねくる」・「ひねる」を「ひねくる」というのと一緒の言い回しである。あまり方言だという印象は持っていないのだが「やぶくる」だけは辞書に載ってなかったのでもしかしたら遠州弁かと思い記載。
「破く」には他に「やんぶく」という言い方もするが「やんぶくる」という言い方は存在しない。
「やんぶく」だと破る行為が目的という感じな勢いであるが「やぶくる」には目的の為に破るみたいな勢いを感じる。
障子を「やんぶく」であれば悪さした感じになるが「やぶくる」なら張り替えとかする感じみたいな違いであろうか。
例文
「よっぽど見られたくない事書いてあっただか知らんがここんさあんとこだけやぶくってあるにい。」
(余程見られたくない事が書いてあったのかここのところだけ破いてあるよ。)
「どっちゃみっちゃこぎたない字で読めやへんだもんで別にやぶかんでもよかっただになあ。」
(どのみち汚い字で読めないんだから特に破かなくても良かったのにね。)
「確かに。」
(そうだね。)
「言っておくけれども」と言っている。
「ゆっとっけど」だと「言っておくけど」。まあこちらの言い回しの方が普通だけどちょっと語呂的に「ゆっとっけっど」の方が妙かなと思ってこちらで記載。男女共用。
例文1
「あんたちゃんとゆっとっけっど無駄だと思うやあ。」
(まあきちんと伝えてはおくけれど無駄だと思うなあ。)
「そんなもんゆってみんとわからんじゃん。」
(そんなの言ってみないと分からないじゃない。)
「そんな自分にばっか都合のいい話し聞いちゃくれんにい。」
(そんなこっちにだけ都合がいい話しなんか聞いてはくれないよ。)
例文2
「あんたこの際だでゆっとっけど無駄だと思うやあ。」
(あのねえこの際だから言っておくけど無駄だと思うよ。)
「なんでよを。やらんよりかましだらあ。」
(どうしてだよ。やらないよりはましだろう。)
「いちおおゆったであと知らんでねえ。自分で責任持ちなよを。」
(一応忠告はしたから後はどうなっても私は知らないからね。)
「言う」といってはいるが「言う」というよりも「伝える」と訳した方が理解しやすい言葉であろうか。
使いどころとしては「ゆっとっけど」は「予め伝えておくけど」とかな「一応」・「予め」・「最初に」とかいう事前説明・忠告的な意味合いと「話しはしておくけど」・「伝えとくけど」などという請け負う的意味合いのふたつで使えるが、「ゆっとっけっど」は「話しだけはしとくけど」のような場合に使われるものである。ま、実際は「ゆっとくけっど」という言い方の方が圧倒的に多いけど。
つまり繰り返しになるが「ゆっとけど」を訳すと「言っておくけど」で「ゆっとっけっど」は「言っておくけれども」といった風になる。